勝負の残酷さ〜東京国際女子マラソン ― 2007/11/18 20:54
渋井陽子が競技場に姿を見せたとき、勝者に負けないほどの拍手が起きた。しかし、その姿は・・・あまりにも憔悴していた。2時間34分19秒で7位。フィニッシュから約1時間、表彰式後、記者、カメラに囲まれ引き上げていく渋井。一体、何をコメントしろというのか・・・。そんな自問をしながら言葉をかけられず会場をあとにする姿を見送った。■レース直後、ひどく落胆していた渋井に鈴木監督は「負けた時こそ、しっかりしよう」と言葉をかけたという。渋井は「はい、大丈夫です」と答え表彰式に臨んだ。寒さと吐き気で、さすがに具合は悪そうだったが、けなげにセレモニーを終えた。コメントは「惨敗、力不足」。鈴木監督も「完敗」とコメントした。■渋井失速の要因は「力み」だろうか、設定タイムとの細かなズレを序盤から気にしすぎたためか。勝つこととタイムとを必要以上に意識しすぎたのか。汗をかきすぎていた点だったかもしれない。仕上がりが軽すぎたか(こうしたとき、絶好調なとき、落とし穴はある)。とにかく前半のレース運びが悪すぎた。■「うまく走れていたら・・・」というメディアの質問に、鈴木監督は「最後までいけても、野口には勝てなかった」「平地も坂も同じように走られては・・・」。野口は確かに強すぎた。■渋井も監督もこのレースの大切さを痛いほど知っている。渋井の本当の強さも知っている。それだけに気丈に振る舞う姿に戦う競技者の敗者のプライドを感じずにはいられなかった。■【東京国際女子マラソン】優勝:野口みずき2時間21分37秒=大会新
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