嶋原清子2008/03/06 13:32

今度の日曜日、3月9日に名古屋国際女子マラソンが行われる。北京代表をかけた最後のチャンスでもありる。オリンピックチャンピオン、世界記録樹立の経歴を持つ高橋尚子が注目を集めている。とても興味がある。「今」の高橋がどうなのか。一般的には、体の芯から漲るエネルギーを発し、心身ともに充実している時期とは言えないのかもしれない。でも、もしかしたら常識破りの「怪物」「スーパーランナー」なのかもしれないし・・・。■男子の選考につての風評に擦り合せると名古屋に出場する選手で最も五輪に近いのは「嶋原清子」ではないか。選考レースの中では特別の扱いになっている世界選手権で入賞(6位)。メダルには届かず、日本人トップでもなかったから内定にはならなかったが、男子の尾方剛と大崎悟の中間的な成績といえるのではないか。世界選手権では大阪国際を優勝することになるマーラに先着している。名古屋の下馬評にもう少し上がっても良さそうな気がする。優勝が勝田マラソンのみだからだろうか、自己ベスト記録が2時間26分台だからか(しかし、これは夏の北海道マラソンだ!)。アジア大会銀、世界選手権6位・・・立派な成績だ。無名だったとはいえ、もともと中距離選手だったから、スピードにも対応できるはず、自己記録と優勝の問題は、記録に挑むレースが少ないのと、まだマラソンを知らず勝負にいけずにいたレースが多かったからだと思う。■坂本直子がもし今回、優勝したら北京の代表はアテネと同じ顔ぶれになる。アテネ本番とその後、不振に陥った坂本だが、当時の評価、期待は相当高かったと記憶している。昨年のベルリンあたりからエンジンも温まってきた感がある。レース全体の流れが、高橋尚子を警戒してゆったり目でいけば、4年前の大阪国際女子ラスト10キロで坂本が見せた脅威の終盤走が再現されるかもしれない。■ところで、藤原新(JR東日本)の心情はどうなのだろう。代表は他の選手で決まりといういうような報道に触れているはず、「そうなのかもしれないな」と思っているのか、それとも「発表されるまで可能性を信じる」という思いなのか。複雑だ。大崎の涙も・・・。五輪への思い、わずか3人の代表枠、残酷だ。いずれにしても男女とも北京五輪マラソン日本代表は10日、内定者6人が出揃う。