不動裕理選手が混戦を断つ 明治チョコレートカップ2008/07/14 17:52

毎回優勝者が変わり、複数回優勝者がいないという現象にピリオドを打ったのは実力者・不動裕理だった。2000年から2005年まで6年連続で賞金女王の座に君臨、2003年には年間10勝という金字塔も打ち立てた不動だったが、この2年、不動は勝ち星を重ねてはいたものの、どこか以前のような「凄み」が薄らいでいた。今年も3月に早々と優勝したがベスト10内に入ったのは、その優勝と先月のプロミスレディスの2回だけだった。◆明治チョコレートカップ(札幌国際CC島松コース)、最終日を首位で迎えた不動は、63の驚異的なスコアを叩き出した有村や最終組1つ前でプレーした原の追い上げ、同じ最終組の藤田幸希、辛との競り合いを演じた。「久しぶりの優勝争いだったので、ウイニングパットをマークし忘れた、今季は2週連続予選落ちもあり、こんなに早くシーズン2勝目をあげられるとは思わなかった」と振り返った。女子プロ界の巨星が北の大地で、その底力を蘇らせた。この勝利は不動にとって通算44勝目、そして生涯獲得賞金で史上初めて10億円を突破する記念すべき大会となった。◆ただし、国内女子プロゴルフ界の戦国模様が終わったわけではない、若い力の台頭、復活、ベテランの意地、これからも目が離せない。