春の高校バレー2009/02/09 16:04

高校バレーを初めて担当した。もう半ば引退した老兵が「若さでアタック!」に挑むことじたい面白い「春の」椿事だ。仕事はほめられた内容ではなかったが、(自分で言うのもなんだが)果敢なアタックは尊い経験だった・・・かな。■最も貴重な体験は高校生たちの純粋な姿に触れられたこと。北北海道のチームは、補欠どころか選手6人確保もままならないような少ない部員数、都市部から離れた小さな町から地域の人たちの声援を受け1勝でも、1ポイントでもとバスや汽車に揺られて大会会場にやってくる子供たちが多い。全国大会をターゲットにした優勝候補に名が上がる強豪校の前に、圧倒的な力の差を見せつけられることもしばしば。それでも冬休み、朝や放課後に練習を積んで「ここに賭けて」臨んでくる姿に胸打たれる。■男子決勝で敗れた釧路工業。大嶽主将は中学時代バスケット部、1年の時にはレギューラーでもなかったのに新チームではキャプテンに抜擢された。副キャプテンは「エースはチームの太陽」と話すレフトプレーヤーの内田選手。1年生エースの七條選手と対角でスパイクを打ち続けた。■「真面目だが元気がない」と言われていたチームがこの春高北北海道大会で一変していた。全員で頭髪を短く刈り揃え、「己勝」と刺繍された鉢巻き姿、ポイントを上げる度に、左右の拳を交互に振り上げながら揃いの掛け声とともに踊る。監督に言われてやったのではなく、全て生徒たちが発案した。「いまどき、まだあるのか?」とも思える青春スポ魂スタイルだったが、霧の町・釧路に明るい太陽の光を注ぎ込んだようだった。■北北海道は白樺学園絶対という前評判。白樺への挑戦権を賭けた準決勝の帯広工業戦は感動的だった。暮れの北海道合宿でともに研鑽したチーム同士、フルセットの激闘だった。敗れた帯広工業の選手の一人が試合後、釧路工業の選手にそっと声をかけた。「白樺に勝ってくれよ」と。■毎年チームが変わる学生スポーツ、リターンマッチがないトーナメントの勝ち抜き戦、2度と訪れない青春の日々、敗者の思いまでも乗せて真冬の北海道から春の代々木へと向かっていく。■若さでアタック!春の高校バレー全国大会は3月20日から東京・代々木で開催される。北海道からは東海大四高、白樺学園、札幌山の手、旭川実業の4校が出場する。

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