過去の名場面&未来の名場面2010/08/16 02:53

今月29日の北海道マラソンに向け準備を進めている。今年は大会前に放送するミニ番組の制作も担当している。北海道マラソンがスタートしたのが1987年。来年で四半世紀だ。スタッフの中には谷口浩美が優勝した年(89)にまだ生まれていない者もいる。有森裕子、浅利純子、安部友恵、松野明美からワイナイナ、山口衛里、千葉真子、加納由理、嶋原清子まで北海道を駆け抜けたランナーの姿をほんの僅かだが放送したいとも思っている。膨大な映像ライブラリの中から数秒を抽出する作業を試みているが・・・お見せできるのはほんの僅かだろう、あるいはそのパートは丸ごとカットとう事態になるかも。まさに徒労になるのかもしれないのだが番組制作を度外視して過去の映像を見入っている自分に気づく。大掃除の途中で古い本やノートを読み始めて片付けが全然進まない状況に似ている。■歴代のチャンピオンや名場面以上に重点をおいているのが「今年」の注目点。アメリカ・コロラド州で合宿中の那須川瑞穂や再起を目指す原裕美子の様子を中心に放送する予定だ。先日、話を聞いたジェンガのインタビューも。そして、意外と言っては怒られるかもしれないが、高見澤勝の話が心に響く。山梨学院大から日清食品に進んだ彼は早々に現役に見切りをつけて母校、佐久長聖高校の教員になった。そして、更に強くなった。ただ、彼は指導のかたわら試合にも出ているのというのではないようだ。彼はその時、競技者に戻るのではなく、走るときも教師あり、コーチとして走るのだ。指導の一環で自ら走ってみせている。実際に走って示す。自身の指導に自信を持ち、生徒たちの信頼を厚いモノにするための1つでもある。スポーツには肉体や技術以上に意志、こころに影響される部分がある。目的意識が明確なほど効果は高い。模範を示す、言葉なき指導、この明確な意識が現役選手をも舌をまくパフォーマンスを生み出しているのかもしれない。今年も熱い教師の熱烈メッセージを北海道マラソンで目の当たりにすることだろう。