男子サイラス・ジュイ、女子は原裕美子2010/08/30 23:11

2010北海道マラソンは29日、札幌市内中島公園東側発大通公園西8丁目北側着の42.195キロで行われ、男子は初マラソンのサイラス・ジュイ(日立電線)が2時間11分22秒で初優勝、女子は05、07世界選手権代表だった原裕美子(ユニバーサルエンターテインメント)がフルマラソン1年7年ぶりの復帰レースを2時間34分12秒で今大会初優勝、マラソン通算3勝目を上げた。■この日の札幌は最高気温が30度を超える真夏日。札幌らしからぬ湿度が高いマラソンにとっては厳しい条件だった。男子は7キロ付近で抜け出したジョセフ・ギタウを15キロから追い上げを開始したジョブ・モグスが25キロで逆転、30キロ地点では2位に1分41秒の差をつけた。「マラソンは30キロ、35キロから、後半のスタミナが大事と監督の北口さんに言われていました」と他の選手が飛び出しても前半は我慢して自重したジュイが35キロを過ぎてからペースアップ。その段階で1分31秒あったモグスとの差を北大構内に入る手前、38キロ過ぎまでに逆転した。この条件下での大会歴代2位は驚異的だ。■女子は原裕美子が32キロ付近にあるアップダウンで「野生の勘」のスパート。宮内宏子を振り切り優勝した。「ただ、また『原裕美子が戻ってきました』というのをテレビを通して伝えたかった。1分でも1秒でも多くテレビに映れるようにとだけ考えていた。1番になるなんて想像していなかった。ありがとうございます」とインタビューに答えた。39キロでサングラスを投げた。今回は戻ってこないかもしれないが、原は新しくなった。それはそれで良いじゃないか。◆画像は優勝者に用意された花束を「監督に受け取って欲しい」という原選手の右手を持ち上げた小出義雄さん。