年の瀬2010/12/27 23:46

福島千里選手の活躍は北海道のスポーツ界、陸上界に明るい話題を提供した。今年はバンクーバーオリンピックの長島圭一郎選手の銀メダル、高木美帆選手の出現、女子ジャンプの五輪種目採用の流れ、脚光を浴びるカーリングチームの誕生や名選手復帰の話題、山の手高校女子バスケットボール部の活躍、斎藤佑樹投手のプロ入りなど確かに明るい話題が多かった。しかし、北海道のスポーツシーンにとって良い年だったとは必ずしも言えないのだ。スケートリンクに行けばスケート少年団の子どもたちの姿は激減、ジュニア用のスキージャンプ台にいる小中学生の姿も少ない。■25日に北海道ハイテクACで行われたジュニア陸上教室を主催した札幌陸上競技協会の関係者も次代を担う子どもたちの育成に心を砕いていた。福島選手のような輝く成功例が身近にありながら・・・。高校駅伝の北海道勢の成績にも心が躍らなかった。コンペティションの上位にいることだけが評価の基準ではないが、スポーツの素晴らしさを体感できる幸せをどれほどの人が享受できるのだろうか。もはや肉体の衰退期をとうに過ぎ、疑似、仮想での体験しかできなくなってしまったものとしては、熱くなるシーンに今後どれだけ出会えるのだろうかとセンチメンタルな気分に陥ってしまうのだ。