メダルは持って帰れないが・・・2011/02/26 02:25

五輪正式種目への試金石、世界選手権。日本勢が女子ジャンプの主役に躍り出る可能性が高く、心が高鳴った。公式練習も、試技も、他を圧倒していた14歳、高梨沙羅だったが、初めての世界選手権は6位だった。1回目は踏切のタイミングが遅れ、板が安定しなかった。2回目は少し早かった。「本番で合わないのは力不足」とインタビューに答えたという。■優勝はコンチネンタル総合トップ&最多優勝のイラシコ、昨年の世界ジュニア&今年のユニバ金のリンガルディエールが銀、今年の世界ジュニア金でコンチ総合2位のマテルが銅。実力者がメダルを獲得した。「大事なところで力を発揮することの大切さ」高梨は本人が言う様に「大切なものを得た」。■山田いずみさんによるとイラシュコは膝の靭帯を痛めていたという。ゲートを下げて飛びすぎないようにすることで、ゲートファクターと飛型点、更に着地の際の膝への衝撃をも計算していたのか・・・。ただ者ではない。悪条件でもきっちり実力を出してみせたダニエラに脱帽だ。■オーストリア、イタリア、フランスと南欧、アルペン国がメダルをとり、入賞選手の中に東洋の日本選手も。アメリカ大陸、ロシア、北欧勢の活躍がイマイチだが女子ジャンプが世界に広がっていること、高いレベルで争っていることは証明できた。会場の盛り上がりは天候で水を差されたが、五輪への道は、この天気のように暗雲、見通しが悪いとは言えないだろう。ロゲ会長の見解を聞きたい。ソチへ期待が膨らむ。