2011北海道マラソン④2011/09/07 18:42

今年の北海道マラソンで期待を集めた選手の一人に樋口紀子選手(ワコール)がいました。立命館大学では駅伝の優勝アンカーをつとめ、国際千葉駅伝などにも出場しました。昨年末に「マラソン挑戦」にゴーサインが出ると大阪国際女子マラソンでペースメーカー、初マラソンの東京マラソン2011は日本人トップの2位。7月のアジア選手権ではスローペースを我慢してマラソン初優勝を果たしました。■これまでは目の前の課題を1つ1つクリアすることに集中し、小さくとも確実にステップを踏んで成長してきた印象です。都市マラソンの花形大会で日本人トップ、アジアチャンピオンでもありますが、周囲からのプレッシャーはあまり受けずにいたような感じもあり、注目される中でのマラソンは今回の北海道マラソンが初めてだったかもしれません。それだけに自身の可能性へ高鳴る気持ちと押しつぶされそうな不安とを抱えていたのではないでしょうか。■夏季にマラソントレーニングに取り組むのは初めてで合宿とレースを積み重ねて北海道マラソンに臨みました。上手くいった練習もそうではなかったところもありましたが、充実の4ヶ月に及ぶマラソン練習を積んできました。尊敬するチームの先輩、福士加代子選手とも一緒に練習し多いに励まされもしたようです。■レースでは序盤にアクシデントがあり遅れ、あとは孤独で辛く空しい長い道のりだったと思います。大会では不本意な結果に終わりました。「マラソンはいろいろなことがある」「いろいろなことがあっても全て成長に変えたい」とレース前に話していたことを思い出します。歯がゆい経験を想定して言ったわけではないはずですが、そうしたことまで「成長」につなげて欲しいと思います。成功を繰り返して伸びていく選手もいますが、多くの人たちは失敗や悔しい経験を糧にしているものです。■東京マラソン2011:2位2時間28分49秒、アジア選手権マラソン優勝2時間44分10秒、2011北海道マラソン:12位2時間48分45秒