古閑美保と北海道2011/09/28 02:31

2年前の人事異動後、急激にゴルフ熱が冷めてしまった。年間50ラウンド以上、練習場はほぼ毎日。仕事は勿論、プライベートでもトーナメント会場へ足を運び練習場やらギャラリー2ランやらワンハーフやら。はたまたマーカーやギャラ整のボランティアまで・・・。あ、そうだ「キャディ」もやったのだ。のに、今年は僅か2ラウンド。練習場も3回くらいかな。■すっかりご無沙汰していたゴルフだが、週末トンボ帰りで仙台へ。そして、今夜、ホークスにガタガタにやられる我がチームをテレビ観戦したあと、練習場にも行った。久しぶりだった。夜の練習場の風はすっかり秋の気配。淋しい臭いがする。この淋しさ・・・何かなと思ったら、虫の知らせだね。■利府のレストランで久しぶりに再会した方との会話の中で「今、誰のファンなの?」と聞かれ、即座には答えられなかった。ギャラリーしてついて歩きたいゴルフ選手いないな・・・と。結局、誰の名前も上げなかったが、好きな選手はいる。■古閑美保選手が今季限りで引退するという。所属事務所を通じて発表した。本人のブログにも。衝撃だ。プロ入りしたての頃から「太く短く」とか「お嫁さんになって引退が目標」とか雑誌のインタビューに答えていたような気がする。■最近はあまり取材の現場には行かないが、会社にいて誰かが取材してきたVTRをまとめる仕事は時々する。7月、インタビューに答える古閑選手のVTRも見た。一通り、質問が終わったあと、スタッフは「手首の具合は?」と聞いている。古閑選手は「大丈夫です」と笑顔で答え、立ち上がり、VTRは終わっている。大丈夫ではなかったのに、言い訳にしない姿勢だったのか。<続く>

古閑美保と北海道②2011/09/28 03:05

8月、meiji カップ。初日、古閑選手は63をマークしトーナメントリーダーへ。2日目の1番Teeショット。めちゃくちゃ飛んでいた。最終日、有村智恵選手の猛チャージ、トーナメントはざわめき始める。古閑美保選手は最終組でフォン・シャンシャン(馮珊珊:ひょう・さんさん)と優勝争いを展開していた。11、12、14とバーディをとる。先に上がっている有村選手をとらえ、フォンとならんで首位を行く。15番でバーディチャンスにつけながら古閑選手はパー。先に遠いところから打ったフォンはバーディ。■1打リードを許した16番。古閑選手はTeeショットでドライバーを使わず3W(おそらく)。飛距離よりも正確性を選んだはずがそのTeeショットを打ってはいけない左へミス。深いラフと絶対乗らない木越えのアングル。苦しくなる。■続く17番はパー3。前の組がグリーンでプレー中、6番アイアンで素振りをしていたのに、グリーンが空くと11番ウッド(多分)に持ち替えた。パーではなく、バーディが必要と考えたのか、手首の痛みで、しっかり目に打てなくなっていたのか・・・。大きめのクラブに変えた。しかもボールが浮きやすいウッドに・・・。林に囲まれていて、プレヤーは風を感じない、ピンフラッグも揺れていないことが多いが、このホールの風は左から右に吹いていることが多い。おそらくその日も左から右へ向かう風。■ピンは右サイド。グリーンの右は高いが、グリーンを外れるとその右は窪地。窪地に向かう途中にバンカーがある。グリーンエッヂからピンまでは下っていてバンカーからは絶対に寄らない。入れてはいけないバンカーだ。古閑のTSは右に切れていった。そしてバンカーへ。致命的だった。2010年の葛城以来の優勝は絶望的になった。■18番を意地のバーディとし、今季ベストフィニッシュの2位タイでトーナメントを終えた<次へ>

古閑美保と北海道③2011/09/28 03:10

さて、やっと「古閑美保と北海道」というか、「とボク」という感じか。一ファンの述懐。■社会人になって約10年、競馬や陸上競技の取材はしても、ゴルフ番組、ゴルフ中継とは無縁だった。それが何の因果かゴルフの実況をやることに。スキージャンプの時もそうだったけれど、同世代とか、新人とか、その時もっとも注目されている人とか、同時進行の人から学ぶのが私のやりかた。とにかく興味を持てそうな何かを探す。■系列局のゴルフ番組を見ていると東海大二高の制服姿でインタビューに答えているアマチュア選手がいた。翌年、その大会を取材することになった。教官役の先輩スタッフにスタートテントに連れて行かれると古閑美保がスタートしていった。腰パン気味のゆったりした着こなしの高校生を覚えておくように指導された。その年だったか、飯能に日本女子オープンの取材にも行った。女子オープンに行くのは初めてだった。ローアマは古閑美保選手だった。日本女子アマチュア選手権がマッチプレー形式になった最初の大会もこの年だった。同級生決勝は印象に残る。古閑選手はランナーアップだった。因に準決勝で対戦したのは北海道の酒井千絵選手だった。■ゴルフと無縁の私でも「坂田塾」は知っていた。北海道にも札幌校があるじゃないか。過去のニュースを検索してみると自社のニュースでも何度も特集や企画を放送している。ライブラリーで借りて視聴すると千歳空港に到着した当時、小学6年の古閑美保が映っている。ハッピーバレーで熊本校と札幌校の交流戦が行われたのだが、熊本校のエースは古閑美保とリポーターが紹介している。■古閑選手のプロデビュー戦は2001年に室蘭で行われた日本女子オープン。女子オープンはこの年から秋の開催になった。北海道は古閑選手のプロ初試合の土地でもある。■私にとって2001年はゴルフ中継最終日の実況を初めて担当した年。こちらの経験も知識もなく、取材をしなければならないのだが、物怖じしてしまい中々話がきけない。新人選手や初参戦の人には「北海道は初めてですか?」など浅い内容のことを僅かに聞ける程度。あとは記録やプレス資料をみて、なんとか取り繕う感じだった。2003年に東洋水産レディス北海道に出場した古閑選手にもたいした話は聞けなかったが、ニコニコしながら応じてくれたのは鮮明に覚えている。■その後、北海道の大会に出場した年も、そうでなかった年も、また成績も良かった年もふるわなかったこともあったが、人気もあり、取材は外せない選手であり続けた。樽前での日本女子オープンも記憶に残っている。テレビ熊本の荒木さんとフジテレビの豊田さんで作った番組もみたな・・・。■今年、meiji カップで2位フィニッシュだった。ラストシーズンのベストフィニッシュが北海道だったというのも、悪くはないが、ぜひシーズン最後まで、印象に残る戦いをしてほしいし、meiji カップ以上の成績、ということは!と願っている。