大貴3位ジャンプ週間第2戦2012/01/03 01:19

伊東大貴(雪印メグミルク)が3位。伝統のヨーロッパジャンプ週間第2戦ガルミッシュパルテンキルヘン(ドイツ)大会が2012年1月1日、ワールドカップ第9戦を兼ね行われた。日本の伊東は着地が乱れ飛型点で減点されたが、圧倒的な飛距離で3位、表彰台に上がった。4位タイにも竹内択(北野建設)が入った。■伊東は今季開幕の団体でも大飛行で2位に貢献。5位に入っている前試合でも飛び直しの前、悪天候でキャンセルになった回はトップに立っていた。オリンピックも世界選手権もない変革のシーズン、世界にその地位を確立させるチャンスに実力を示しつつある。今季のジャンプ週間はシュリーレンツァウアーが既に2勝しているが、残り2戦のうちには伊東自身19歳の時、初めて表彰台にあがったビショフスホーヘンもある。希望膨らむ新春だ。■暮れに開幕した国内大会も7日(土)からはいよいよ札幌シリーズが開幕。14日(土)には大倉山でUHB杯も行われる。前年チャンピオンの竹内択や今季W杯日本勢ランキングトップの伊東大貴が参戦するかどうかは未定だが、再浮上を始めた日本ジャンプチームのホームシャンツェでの活躍が楽しみだ。【画像:伊東大貴選手、11月19日撮影】

日本勢2試合連続表彰台2012/01/05 03:28

伝統の欧州ジャンプ週間3戦目はW杯個人第10戦を兼ねて、オーストリアのインスブルックで行われた。元日のガルミッシュパルテンキルヘンで4位と健闘した竹内択(北野建設)が3位に入った。ジャンプ週間は1回目をノックアウト方式と呼ばれる対戦勝ち抜き方式で行われているが、131.5メートルを飛び、葛西紀明(土屋ホーム)との日本人対決に勝利した竹内は1回目3位。2回目に伸ばすことはできなかったが、124メートルでまとめ3位。W杯の個人では自身初の表彰台に立った。1日の試合では伊東大貴(雪印メグミルク)が3位に入っており、2試合連続、それもジャンプ週間で、最強オーストリア勢の地元!、日本勢が表彰台にたった。▼2012UHB杯ジャンプ大会は1月14日(土)開催!※遠征メンバーの出場は未定だが、再浮上を始めた日本ジャンプ陣の雄志を目撃する!女子も楽しみ!高梨沙羅の女子バッケンレコードを更新するジャンプは飛び出すのか!?乞うご期待!!【画像:竹内択選手、2011年1月撮影】

第4戦は大貴が5位2012/01/07 03:20

今季ワールドカップを沸かしている日本ジャンプ陣。6日のビショフスホーヘンでは表彰台こそ逃したが、伊東大貴が5位に入った。そして、渡瀬雄太が13位に入っているではないか!。ワールドカップのだよ。名寄で優勝したときは「国内で勝っても、海外に行くと打ちのめされ続けているから」と楽観的なことは言えないとインタビューに答えていた渡瀬だが、ジャンプ週間で2本目に進み、しかも、15位以内なのだから、これは胸を張って良いモノだ。

快挙!高梨沙羅が表彰台2012/01/09 01:57

高梨沙羅選手がワールドカップで快挙だ!。8日、ヒュンターツァルテン(ドイツ)で行われた個人第3戦、上位は100メートルを超える争いとなったが、高梨は1回目100m50で4位。2回目はジャンプに不利な追い風のコンディションだったが、ものともせず99m50。ウインドファクター(風によるポイント)も加えて、その時点でトップに立った。■高梨が飛び終わって、残りは3人。1回目3位のJ・ジェローム(アメリカ)が2回目も101メートルを飛んだが得点で2.5点高梨に届かない。この瞬間、日本勢初の女子ワールドカップ表彰台が決まった。■そして、1回目2位のA・サーゲン(ノルウェー)ものびない。さすがに今季2勝目となるサラ・ヘンドリクソン(アメリカ)には、はるか上を行かれたが、高梨は見事な2位。シーズンランキングを争う総合でも3位に浮上した。■前日17位に終わった高梨だったが、一晩で修正、「課題・苦手を克服し常に成長していきたい」と考えている日本の若きエース、本領発揮だ。▼高梨沙羅(たかなし・さら)北海道上川中学3年の15歳。コンチネンタルカップ通算3勝。8日、日本選手団の結団式が行われたユースオリンピックの代表でもあり、このあと、現地で日本選手団に合流する。今季の目標は世界ジュニア団体のメダル▼K=95、HS=108m【画像】今月2日撮影の高梨沙羅選手。W杯、ユース五輪出場のため、出国1日前に東京経由で成田に向かう途中の新千歳空港で。【お知らせ】2012UHB杯ジャンプ大会は1月14日(土)開催!※男子、伊東大貴、竹内択を除く遠征メンバーも出場予定。男子金子祐介、葛西紀明。女子高梨沙羅の持つバッケンレコードを更新するジャンプが飛び出すかも・・・?ノーマルだけどバッケン越えてもテレマーク入れてきた栃本翔平選手には感服した。大倉でもひとつよろしくお願い!乞うご期待!

大人へ成長2012/01/12 02:11

9日の成人の日、札幌・大倉山で行われたスキージャンプのHBCカップに行ってきた。男子優勝は、前日帰国したばかりの小林潤志郎選手。試合があるので成人式には出席で来ないと覚悟していたが、成人の日を自身の優勝で祝う形となった。■小林は今季、複合からジャンプに転向、日本ジャンプチームのカンフル剤、チームジャパン復活の起爆剤的存在になっている。「ワールドカップではできなかったジャンプができた」とおどけてみせる。■クロスカントリーをやらなくなった分、腕や肩、胸といった上半身の筋肉は落ちたが、体重は変わりなく、その分、下半身が強化できていると思うと話す。その逞しさを増した足を存分に使った若々しく、力強いジャンプが帰国初戦から出た(もっとも予選や1回戦はまだ、時差ボケ気味だったかもしれないが・・・)。■7日のノーマルヒルで104メートルのバッケンレコードをマークした栃本翔平はこの日も、予選で142メートルの大飛行を見せるなど力の違いを示していた。残念だったのは4人で争う決勝。その最後だけ失敗したこと。そこまで、ほぼ完璧に他を圧倒するジャンプをしていながら、ベスト4の順位が確定する最後の最後での失速は痛い。■札幌では毎週末にジャンプ大会が開かれる。日本ジャンプチームは新しい時代へと動き出している。もちろのん4百戦錬磨のベテラン勢も黙ってはいない。世代を超えたエキサイティングな争い、是非、注目してほしい。■UHB杯ジャンプ大会1月14日(土)

バッケンレコード2012/01/13 03:17

ジャンプ台の最長不倒記録をバッケンレコードという。その競技場で転倒せず、もっとも遠くへ飛んだ記録・・・ヒルレコードとも言う。7日の雪印メグミルク杯で宮の森の記録が更新された。新記録を樹立したのは22歳の栃本翔平選手だ。高校時代に日本代表に選ばれ、2007、2009年の世界選手権では日本の銅メダルメンバー、2010バンクーバーオリンピックの代表でもある。■宮の森はノーマルヒル。最近はすっかりその言い方はしなくなったが、札幌オリンピック当時は70メートル級とも言った。オリンピックメダル独占の舞台だった。現在ではジャンプ競技場の規模、プロフィールを紹介するには、採点の基準となるK点と並んでヒルサイズ(HS)で紹介するようになった。宮の森はK点が90メートル、HSは100メートル。そして、従来のバッケンレコード(ヒルレコードは)2006年1月のFISコンチネンタルカップで来日したA・バーダルの飛んだ102.5mだった。栃本選手はこれを1.5m更新した。■驚いたのは栃本選手の着地。左右の足を前後させ、両手を左右に広げる「テレマーク」姿勢をとっている。着地姿勢はジャンプの採点方法の1つ「飛型点」に大きく影響する。栃本選手はバッケンレコードの大飛行にも関わらずほぼ完璧に着地した。通常、飛び過ぎると着地が難しくなる。転倒を避けるため両足を揃えた「一足ランディング」などと言われる着地姿勢になりがちだ。今、話題の高梨沙羅選手が昨年、大倉山で141を飛んだ時も尻餅寸前のきわどい着地だった。■栃本選手はK点も、ヒルサイズも、バッケンレコードも越えて、それでいて、さらりと着地して見せた。さすがだ。■2010年バンクーバー出発前に葛西紀明選手が大倉山で145メートルのバッケンレコードタイ記録を出し、去年は高梨沙羅選手が141メートルの女子最長不倒距離を樹立して話題を呼んだ。その度に出る「バッケンレコード」という言葉。その言葉に接するとき私はちょっとした緊張感で体がこわばる。2005年3月25日に大倉山で145メートルを飛んだ金子祐介さんを取材し、2008年に番組を放送した経験と無関係ではないと思う。■今年もまた大倉山にジャンプの季節がやってきた。記録の向こうにあるものまで心に銘じて放送に携わろうと感じさせてくれた人たち。その感謝の思いに自分はどれだけ答えられているのだろうか・・・。この季節、また自己嫌悪ともいえる気持ちになってしまう。■今年のUHB杯ジャンプまであと1日と少し・・・。無事に!と願うばかりだ。▼UHB杯ジャンプ大会1月14日(土)

高梨が金、佐藤が銅2012/01/15 00:57

きょう(1月14日)はスキージャンプにとっても刺激的な日だった。札幌ではUHB杯が行われた。高校2年生の伊藤有希選手が女子のバッケンレコードに迫る139.5mを飛んだ。驚いたのは2本目だ。結果は136メートルだが、踏み切りの方向、高さ、飛んでいく空中のエリアは1回目以上だった。あまりに飛びすぎたためか、途中で無理やり着地した。それでもヒルサイズ(134m)をはるかに越えるフライトを揃え圧勝。ソチ五輪を目指す⑰歳、今季はW杯遠征メンバーから外れるなど悔しい思いもしたが、それを力に確実に夢に向かって歩み続けている。■大倉山の女子バッケンレコードの141mは去年、高梨沙羅選手が記録したもの。その高梨選手がオーストリアのインスブルックで行われているユースオリンピックで金メダルに輝いた。男子は佐藤幸椰選手が銅メダル。ユースオリンピック冬季大会では、男子2(純ジャンプ、複合)、女子1(女子ジャンプ)の3選手でチームを組む、ジャンプ団体が20日に行われる。こちらも楽しみだ。■画像はUHB杯男子優勝の小林潤志郎選手、ワールドカップ帰国後、国内2戦全勝。

本人に聞いてみました2012/01/15 20:33

15日、スキージャンプのTVh杯が行われた。女子は前日のUHB杯に続き、伊藤有希選手が大倉山2連勝。男子は葛西紀明選手が2回目に143.5メートルの大ジャンプで1回目6位から大逆転。今季初優勝。■シーズンインから腰痛に悩まされていたW杯4百戦錬磨のベテランは「アラフォーも負けていません!」とふるさと下川での調整などで取り戻しつつある理想のジャンプの手応えを伺わせた。■伊藤選手は「下川の大先輩と男女で優勝できて、うれしい」と優勝インタビューに答え、表彰式終了後、葛西紀明、岡部孝信とともに3ショットの写真に納まった。■で、伊藤選手に、前日の2本目は「飛びすぎて途中で無理やり降りたのでは?」と聞いてみた。すると「2回目は140メートルを狙っていたので、最後まで粘ったつもりだった。1回目よりゲートが下がり、風の助けをもらわなければ距離は出ない状況だった」と話す、どうやら私の推測は間違っていたようだ。前日の130m2本は風の助けを借りたもの、タイミングが遅れて腰が出る課題の残るジャンプだったと振り返り、きょうの方が着地のテレマーク姿勢を入れることができたので、良かったと自己採点した。■きょうはサッカーの三浦知良選手が札幌でフットサルのゲームに出場した。ジャンプ場にいると「きたえーる(フットサル会場)じゃないのですか?」と聞いてくる人もいた。原田雅彦さんは馴染みの報道陣の前で「カズダンス」を真似てみせてくれた。【画像】TVh杯、男女優勝者。大会後、男子上位3名、女子優勝者が抽選で選ばれた来場者にサインする。そこで。

もう1つバッケンレコード2012/01/16 01:21

ジャンプ台最長不倒記録、バッケンレコードにまつわる話題をもう1つ。2005年3月25日に145mの大倉山バッケンレコードを樹立し、2008年3月に引退した金子祐介さんが大倉山に来ていた。■テレビ中継でも一瞬映し出されたので気づいた人もいただろうが、⑮日の試合、湯本史寿選手(東京美装)のスタート合図で手を下ろしていた人が、その人。須田健仁さんが全日本の海外遠征に随行しているため、湯本選手は他のチームのコーチ、監督に合図を出してもらっているが、この日はチームOBが後輩をアシストした。因にビデオ撮影は2007年引退の重松健太郎さん。■金子さんとは引退後も、ちょくちょくお会いしているが、大倉山で会うのは久しぶりだなぁ。目下、飛型審判員の資格取得に取り組んでいるとのこと。スキーの世界に戻ってくる、うれしい話題だ。

伊東大貴2位2012/01/16 01:43

ワールドカップ個人第13戦で伊東大貴が2位、表彰台。