女子最速は・・・2012/08/05 06:42

ロンドン五輪の陸上2日目。女子100mはフレイザープライスが優勝した。「最初から最後まで誰の背中も見ない走り」で北京、ロンドンの2大会連続金メダル。■その前に行なわれた男子1万メートル。ケニア、エチオピアがメダルを独占・・・というのが当たり前の種目で、イギリス金、アメリカ銀。出身地は別として、これは開催都市ロンドンの国、イギリス、「超」のつく盛り上がり。■この日、開催前からロンドン五輪、期待のヒロインとなっていた七種競技のジェシカ・二エスが金、男子幅跳びも金!とただでさえスタジアムが熱狂していたのに、M・ファラには驚愕。

42.195SC2012/08/05 23:30

先月、士別を訪れた際、士別ハーフの前夜祭で帖佐寛章さんが、ロンドン五輪のマラソンコースについて苦言を呈していた。「今、国際陸連、国際ロードレース委員会に物申せる人がいない」「私が委員の頃ならこのようなコースは許さなかった」と。1つは周回コース。もう1つは迷路のようなコース設定についてだった。■世界選手権などの例はあるが、オリンピックでマラソンが周回で行なわれるのは初めて。「コンパクト五輪」だからなのかもしれないが、帖佐氏は「ポイントからポイントとを結ぶのがマラソン、周回コースならロードレースに名前を変えろ」と話していた。■近代オリンピックとともに誕生したマラソン競技。マラトンからアテネを走り自軍の勝利を伝えた兵士の物語に由来してる。確かに、ウインザーからバッキンガム、もしくはオリンピックパークなら納得だ。■迷路のようなコースもクロスカントリーや障害競争の要素さえ必要になってくる。ポジショニングやコーナリング、運不運にも左右される。■女子マラソンはコース沿道で見ていたので全体像は分からないが、ペースの乱高下や不規則な展開がレースに影響していたのではないだろうか。アフリカ勢のスピードを殺し、日本勢有利との説もあったが、ロード走、ペース走中心の日本選手にはむしろ不利。不整地、クロカンを得意としている選手向きだったのではなかろうか。とはいえ絶対的な走力が大前提だ。■障害なら、先頭を走り、飛越しやすく、レースに蓋をするのも戦いかた。■さて、男子マラソン、日本勢はどこまで健闘するのか・・・。

Steeplechase2012/08/06 02:05

エチオピア、ケニアといった東アフリカ勢はともかく3位に入ったペトロワアルヒポワ(Petrova Arkhipova Tatyana)は失礼だが、意外な選手だった。経歴をみても特に目に止まる記録もない。これまでのマラソンベストはベルリンの2時間25分台。1万メートル32分台。5千メートル、15分46秒台。但し、3000m障害(Steeplechase)では大阪の世界選手権に出場している(銀メダル)。3000m8分44秒。3000mSCが9分09秒19。これだけでロンドン五輪のマラソンコースは障害の選手に向いているという実証にはならないが、興味ある偶然だ。■ロンドン五輪女子マラソン:優勝GELANA Tiki 2:23:07、2位JEPTOO Priscah 2:23:12、3位PETROVA ARKHIPOVA Tatyana 2:23:29▼成績追加

空しいロンドン2012/08/12 01:28

「こんな空しい思いをしたのは初めてだ」「福島に申し訳ない」。僅か3泊でロンドンを離れる中村宏之氏(北海道ハイテクAC代表)は肩を落としていた。普段は昭和20年生まれの67歳とは思えない、若々しく、大きく、しゃきっとした体が小さく淋し気に見える。■ロンドン五輪の福島千里の成績は彼女の実力を知る全ての者にとって信じがたいものだった。メダルだとか、ワールドレコードだとか、今そんな大それたものを手に出来るなどとは思ってはいない。ただ、積み上げてきたものを発揮して、過去を超えてくれるはず。思いっきり戦ってくれる姿を楽しみにしていた。■北海道ハイテクACの監督である中村宏之氏はロンドンオリンピック日本選手団に入っていない。愛弟子の姿は客席から見守った。チケットのシートは偶然か100mのスタート地点後方。手すりを越えて覗き込めば招集を終えた選手たちが待機する姿も見えただろう。選手はゲートからスタートライン後方に並び、ブロックを置き、スタート練習を1度、2度行なう。流して戻ってくるとき、スタート地点後方に日の丸の小旗を並べて陣取る8人の幕別&恵庭の小さな応援団の姿をおそらく福島も見たはずだ。■中村監督は席を離れ、少し高い暗がりの場所から立ち見でレースを見つめた。アイコンタクトは取れたかもしれないが、アドバイスを送ることはない。レースが始まると福島の姿はフィニッシュに向かって小さく小さくなっていった。■本人が一番、悔しいに違いない。この舞台にかけてきた。「目標があるから」と、どんな苦しみにも立ち向かい、辛い思いを乗り越えてきた。中村監督はその道のり、思いを痛いほど知っている。■翌日、福島のいない準決勝、フレイザーが2大会連続金となった決勝を見る。世界のレベルは恐ろしく高い。「良いことだと思います。だからこそ挑む価値があります」と中村監督は言った。2009年以降の記録ラッシュなどで「華やか」「天才」の様に見られている福島だが、本当は地味で地道な積み重ねの上に成長してきている。今回の経験もきっと糧にしてくれると思いたい。

空しいロンドン②2012/08/12 01:52

8月3日、女子100mは追い風が2.2mというコンディションで11秒41。その組(5組)5着。全体の32番目の記録で予選落ち。8月6日、女子200mは追い風0.7m。カーブのきつい1レーンとはいえ24秒14というタイムはとても信じられないものだ。その組(3組)7着、タイム救済を考える余地もなく予選敗退。タイムは出場した52選手中48位だった。そして、8月9日、女子4×100mリレー。土井から市川、市川から福島、福島から佐野・・・すべてでバトンが合っていなかったように見えた。福島を除けばB標準さえ突破していない各自の走力で、武器となるはずのバトンパスが全滅ではどこに浮上の目があるというのか。44秒25は逆ダントツの最下位に終わった。遂に福島から笑顔は見られなかった。

無差別級2012/08/13 07:05

ロンドン五輪が閉幕しました。日本にとってはサッカーが主役となったオリンピックでした。そして、日本の「メダル」は過去最高の結果を生みました。競泳、卓球、重量挙げ、レスリング、バレー、ボクシング、バドミントン、アーチェリー、素晴らしい活躍でした。まず成果を挙げた方々に敬意を表します。そして、私の大好きな陸上競技はというと・・・。今回のオリンピックのメーン競技は陸上でした。開会式でも、どの競技の表彰式でも「炎のランナー」の曲が流れました。今大会最大の注目アスリートはウサイン・ボルトだったと思います。イギリスが発祥とされる数あるスポーツのうち、陸上もその一つ。七種のジェシカは大会前から大会PR大使的な役割を果たし、陸上初日に登場、2日目に起きた同日イギリス金3つの先陣を切りました。■日本選手団の陸上チームは残念ながら期待するような結果を残せませんでした。メダル、入賞は男子ハンマー投げ、室伏の銅。男子400mリレーの5位。男子マラソン、中本健太郎の6位。これが全てです。ディーンの決勝進出(10位)、高平、高瀬、山縣の予選突破。右代の生き生きとした様子、藤原の30キロ過ぎまでの戦いぶり、など希望を持たせるものもありました。しかし、淋しい結果、残念と言わざるを得ません。何が悪かったのでしょうか。■陸上は今後、もっと厳しい戦いになるはずです。今後の強化や選手枠についても日本選手団の中で成果を上げた競技団体、今後メダルが期待できる競技、注目の高い競技へと注がれるでしょうから。予選突破、あわよくば決勝進出が狙いという戦いへのサポートは後回しにされてしまうでしょう。■今回、ロンドンへ行く前、「福島さんはどうなの?」と聞かれることがあり、私は彼女の戦うフィールドを説明するため以前中村監督が話していたという「無差別級」とい表現を使いました。■以前、柔道には無差別級という階級がありました。大概、体の大きな選手が優勝するので、100キロ超級と変らないじゃないかということでなくなったのだと思いますが、時に小さな選手が大男を投げ飛ばし、まさに「小よく大を制す」という柔の道の神髄、醍醐味を見ることがありました。しかし、今はないのです。■で、福島千里選手です。陸上短距離の決勝はご存知のように、アフリカ系選手で占められています。準決勝24人ですら、ヨーロッパ系の選手が3人ほどいたにすぎません。福島選手は男子でいうとフランスのルメートルのような挑戦をしている訳です。■日本が獲得したメダルは、階級のある競技、技術系の競技や種目、競技人口の多くが富裕層といったものが多かった様にも思います。パワー系、スピード系の競技で、どれだけ戦えるのか・・・。その果てしない挑戦にも注目を続けたい、そんな思いです。

スキーでも金!2012/08/15 04:17

スキージャンプのグランプリ(ワールドカップと同格)で日本優勝。フランスのクーシュベル(ノーマルヒル)で行なわれた男女混合団体、日本は伊藤有希、高梨沙羅、葛西紀明、渡瀬雄太のメンバーで臨んだ。日本は第2グループの高梨沙羅と第4グループの渡瀬雄太がそれぞれ2本のK点越えをみせるなど、4人が安定したフライトで2位ドイツを1点9ポイント差押さえた。3位オーストリア、4位ノルウェー、5位はアメリカだった。スキージャンプの男女混成団体(Mixed Team)がFISの上位大会で行なわれるのは初めて。リザルトはFISの公式ページ参照。

人生は続く2012/08/16 01:17

15日は、福島千里選手が北海道に帰ってくるというので、新千歳空港に行きました。今回のロンドンオリンピックに出場した唯一の北海道在住選手です。取材というより「お疲れさま」「お帰りなさい」を伝えたいという気持ちだけだったのですが、現場にテレビカメラや新聞社の方々がいると、どうしても「取材」になってしまいますね。■昨夜、五輪選手団の帰国会見で、サッカーの宮間選手が「金がとれなく期待を裏切ってしまったと思っていたが、成田に着いて声援や祝福、ありがたい言葉をもらい、銀メダルだったけれど喜んでもらえたのだと感じて、ホッとしたし、嬉しかった」という趣旨のコメントをしていた。■そうなんです。それはメダルがあった方が良いし、そして、その色が良いにこしたことはないのかもしれません。ただ、今回、周囲で応援している人たちの中から、単なる結果だけではなく、その戦いぶりや求める姿を見つめ、感じとっている空気をとても強く感じました。■帰国会見には日本選手団主将、陸上の村上幸史選手も出席しました。メダリストばかりの中で選手ではただ一人メダルを持たずに会見に臨んだ村上選手は「このような素晴らしい選手の中で主将を務めさせてもらったことを誇りに思う」と挨拶しました。その姿はとても尊く、同じ競技の経験者として誇りに思いました。■福島選手にマイクを向けたって、質問することなどありません。北京に次ぐ2度目のオリンピックだったがという問いもあったけれど、オリンピックは2度目だったかもしれないけれど、ロンドンは1度きり。北京のあとの4年は初めての4年、繰り返すことも、取り戻すこともできない、たった1度きりのものです。ただただ「お疲れさまでした」のひとことです。■マラソンのマーラ・ヤマウチさんのブログに素敵な一節がありました。勝手に転載します。「今までの努力が結果につながらないことは悔しいですが、人生は続きます・・・」。マーラさんはケガを治すことに力を注ぐと記しています。それは次に進むためでもあるのでしょう。悔しくとも、人生は続き、そして1度きりなのです。

レルヒV2012/08/16 23:02

男女混合団体の優勝で話題になったジャンプのグランプリ。日本ではサマーグランプリと呼んで夏の大会であることを明確にしています。冬のワールドカップと同格とされています。サマージャンプのシリーズにもなっていて総合優勝争いも行なわれ、原田雅彦さん、岡部孝信選手が総合優勝したこともありました。■サマーグランプのクーシュベル(仏)3連戦。混合団体(ノーマルヒル)、女子(ノーマルヒル)に続いて行なわれた15日の男子個人(ラージヒル)。日本の清水礼留飛選手(雪印メグミルク)が初優勝しました。高校を出たばかり、社会人1年目の清水選手。距離とジャンプの両方をおこなうコンバインドの選手だったのですが、昨シーズン、純ジャンプ中心にシフトし、今季からはジャンプに専念です。■それにしても初優勝は素晴らしいことです。

北海道マラソン8月26日2012/08/19 18:01

ロンドン五輪の熱も冷めやらぬなか、今年も北海道マラソンが行なわれます。ロンドン五輪の男子マラソン日本代表となった3選手のうち、中本健太郎、山本亮選手は北海道マラソン出場経験者。中本選手が出場したのは2008年、2時間15分台でしたが、2位に入りました。2008年ですから北京五輪の数日後だったワケですね。その時は無名だった中本選手。この四年で地道に歩み続けて、五輪入賞を掴んだのです。ということは今年の北海道マラソンで健闘した選手からリオの有力選手がでてくるのかもしれません。■今年から北海道マラソンは午前スタート、エントリーが初めて1万人を超える1万1千となり、大きく変りました。残念なのは、全国ネットでの生放送がなくなってしまった点です。ただ、北海道内では放送を続けます。番組もマラソン中継の常識を変える新しいスタイルです。レースは午前スタートですが、放送は午後0時55分からの生放送です。中継録画あり、企画VTRあり、関門閉鎖生中継あり・・・そして、最終ランナーのフィニッシュも中継予定です。放送システム的には難易度が高いものです。どんな番組になるのか、とにかく初めてのことなので不安もありますがどうぞご覧になってください。「多分」面白い番組になると思います。