桐生の衝撃は北海道にも2013/05/23 10:06

彼の衝撃のおかげて、日本短距離界もそうだし、自分たちの世代も波に乗ってきている。10秒5台もバンバン出ている。良い影響を与えてくれた。▶去年の夏頃は「桐生に勝つぞ!」というのを目標にしていたが、今は「気持ちよく離されてしまった」ので、自分のベストの走りを、自分のしたいところでして、高校最後のシーズンを「楽しくしよう」というのを第1にしている。サブ(付属)の目標として「彼の背中に近づいていくぞ」という感じでいる。気負い過ぎるとダメなタイプなので、リラックスして楽しくということにしている。▶全国高校総体につながる北海道大会札幌支部予選の男子100メートルを制した小池祐貴選手(立命館慶祥高3年)は、今季話題の中心に躍り出た同世代の桐生祥秀について聞かれ、うれしそうに答える。桐生が10秒01を出したあとは「忙しいだろうから」と連絡はいれていなが、試合のラウンド間は他愛のない話もするし、ウォーミングアップを途中まで一緒にすることもある。すごく「良いやつ」と言える間柄。

これまでの顔合わせ2013/05/23 10:06

【桐生VS小池】①高1(2011)の秋の国体少年Bでは桐生が優勝(10秒58)、小池が2位。②去年7月30日の全国高校総体決勝は桐生が4位(10秒63)、小池が100分の2秒差(10秒65)の7位(決勝に進出した2年生は3人)。③桐生が世界的に注目された世界ユース記録(日本ジュニア新)10秒21を樹立し優勝した10月5日の国体少年男子A100mでも決勝で顔を合わせている(小池は10秒60で4位)。④10月20日の日本ユース選手権は桐生優勝(10秒40)、小池2位(10秒78)。・・・惜しくもいずれも後塵を拝しているが、桐生と競り合う選手の中に常に小池の姿があり、世界の桐生の力を同じ舞台で体感している。こちらも「波が来ている」日本男子短距離を盛り上げるスーパー高校生スプリンターだ。※去年のインタハイ、200メートルでは小池が5位で7位の桐生に先着している。

リラックスが課題2013/05/23 10:07

今季、小池の目標は気負わず、楽しくだが、走りのテーマも「リラックス」だ。中学まで野球部で、陸上「素人」だった小池。走り方にも「力み」があり、うまく体を使えていない、終盤「ガチガチ」になってしまうと感じていた。この冬は、片足スクワットなどで持ち前のパワーを更に強化する一方、ウォーク、ジョギング、ウインドスプリント、ダッシュ、全てのトレーニングメニューを通じて、手足をリラックさせるよう意識してきた。▶北海道は5月下旬でも気温が10度前後のこともあり、競技場も冷たい風が吹いているなどまだまだコンディションはよくない。それでも22日の決勝では10秒62(0.0)の自己ベストに近いタイムでまとめることができた。冷たい雨の降った準決勝も向かい風で10秒87(-1.3)だった。北海道なので条件をもとめず、今は自分の走りに徹している。▶今話題の桐生の走る姿を直接、見る機会は夏のインターハイまでないが、そのときを楽しみにしている。それは桐生との再戦の舞台でもある(北部九州インターハイ@大分、7月)。第一関門の札幌支部予選は難なくクリアした。来月の北海道大会を突破し、その舞台に向かう。目標に向かって、自己のコンディションを操ることができる感触はつかんでいるという。インターハイ、楽しみだ。男子短距離の盛り上がりとともに上昇「桐生」に乗る!