2020 TOKYO2013/09/08 10:08

9月7日@ブエノスアイレス(アルゼンチン)で開かれているIOC国際オリンピック委員会の総会で2020年のオリンピック、パラリンピックの開催地が東京に決まった。

飛型点2013/09/23 22:42

ソチ五輪開幕まで4ヶ月あまり、ウインタースポーツ観戦の仕方を知っていると面白さが倍増する。◆スキージャンプの順位は点数で決まる。今、選手の点数を構成する要素は4つ。飛距離を点数に換算。飛型(ジャンプの美しさ)の採点。そして、風の要素と助走距離によって点数を増減するコンディションの変化を勘案して数年前に導入されたウインドファクター、ゲートファクターと言われるものだ。◆飛型点は空中の姿勢、迫力、そして着地姿勢などが採点される、飛型審判員は5人(3人に減らすことが検討されている)で、最高点、最低点をカットした3人の点数が採用される。一人の審判の持ち点は20点。満点は採用3人の合計で60点となる。着地で足をとられた転倒の場合、審判一人あたり10点前後の減点になるので、転倒しなかった場合と比べて30点ほど点数が少なくなる。◆一方、飛距離点はK点を60点として飛距離によって増減される。増減の単位はジャンプ台の大きさによって変わってくるが、大倉山などラージヒルは1メートル当たり1.8点。宮の森などノーマルヒルは1メートルあたり2.0点である。22日にサマーグランプリ(GP)が行われたカザフスタンのアルマトイのノーマルヒル(K=95)も1メートル当たり2.0点となっている。◆日本の高梨沙羅は2回目に着地で転倒したが、優勝した。得点の内容をみると、107.5mを飛んだ飛距離点は60点+(2.0×12.5)=85点。スタイルを採点される飛型点は着地失敗が大きく減点され30.5点(10.0+10.0+10.5)。従来の飛距離と飛型の合計点であれば2回目1本のジャンプでは115.5点を挙げている。115.5点は非常に興味深い点数である。K点ジャンプでテレマークを入れた場合の点数がだいたいこの115.5点なのだ。飛距離点60点+飛型点55.5(18.5×3)。◆この時の助走の長さ=ゲートの高さは他の選手と同じなのでゲートファクターは増減なし。但し、ジャンプに有利な向かい風が吹いていて、ウインドファクターでは13.2点の減点があった。従って2回目のポイントは102.3点だった。高梨の2回目のジャンプの結果に大きく影響したのは「風」だったと言える。◆ゲートファクターは咋シーズンまではチームの判断でゲートを下げた場合でも加算されたが、今シーズンは競技委員が競技進行の判断で変更した場合のみと変更になった。◆点数を得る作戦として、ゲートを下げることはなくなったが、不利になっても選手側がゲートを下げることは可能だ。意図したバッシングとは限らないが、飛び過ぎるゲート設定が群を抜く選手のジャンプを狂わすケースもあり、その点は警戒しなければならない。◆ゲートを下げることが出来ても下げないケースは大きく2つある。1つはそのまま飛んだだほうが不利にならないからというもの。もうひとつは勝負師の意地。怯んだ、引いた、という姿勢を見せず立ち向かう場合だ。彼がここから飛んだのなら我も飛んでみせる!といったところか。転倒しても10メートルも余計に飛べば飛型点の減点分を埋め合わせられる。HSを大きく越えれば、一足ランディングになっても立てたらもうけものだ。