松本稜、和久夢来が初V 北海道マラソン20192019/08/25 21:00

大会の数日前に前年のリザルトを見ながら「今年、松本が優勝しても不思議じゃないですよね」という会話を交わした。昨年の北海道マラソン、男子の成績は優勝が岡本直己、2位ポール・クイラ、3位谷川智浩、4位大塚祥平、5位中本健太郎、6位早川翼、7位岩田勇治、そして8位が松本稜だった(ちなみに9位は宇賀地強、ペースメーカーは藤本拓)。このときにMGC出場条件をクリアした岡本、谷川、大塚、中本に加え、岩田もMGCに駒を進めている。早川は秋の海外レースに出場するため今年の北海道マラソンには出場しないことがわかっていた。ギザエ・マイケルやワークナー・デレセしだいだろうがMGCに出場しない選手同士なら一番強いかもね、と。■ギザエ・マイケルは脅威だった。深川で藤原新さん(今年からスズキ浜松ACヘッドコーチ、選手としては足首の回復を待っている)にお会いして「優勝候補ですね」と言葉を交わしたこともあったが、25キロ過ぎにギザエ・マイケルに抜け出されたときは決まったかなと、諦めかけた(振り返ってみると、序盤から反応しすぎていて、エネルギーロスが多かった)。それでも後続グループの中から松本が追い上げ始めると、やっぱり、なと。3週間後にMGCに関心はいっているかもしれないが、ここにも一人、きっちりマラソンを走れる選手がいることを示して見せた(今回はMGCシリーズではないが、2時間15分を切って優勝、2から6位なら2時間13分以内という北海道マラソンにおける代表候補入りの指標に照らし合わせても合格点の走りだった)。同時に同じチームからMGCに出場する選手たちの活躍も予感させる。■今年4月に亡くなった小出義雄さんへの追悼の意も込めて放送にあたろうと話していたが、門下生の和久夢来がスローペースを我慢し30キロからビルドアップし、2度目のマラソンで初優勝を果たした。和久はMGCシリーズ(3月の名古屋)で完走しており、MGCファイナルチャレンジで2時間22分22秒クリアを、さらにパリ五輪はじめ日の丸を目標に掲げる。■北海道マラソン2019【男子】優勝 松本稜(トヨタ自動車)2:12:57 2位 住田優範(愛知製鋼)2:13:33※新人賞 3位 田中孝貴(カネボウ)2:13:36 4位 ギザエ・マイケル(スズキ浜松AC)2:13:43 5位 山﨑 翔太 ヤクルト 2:13:44 6位 松尾良一(旭化成)2:13:48 【女子】優勝 和久夢来(ユニバーサル)2:33:44 2位 岡田唯(大塚製薬)2:35:16 3位 吉田香澄(ニトリ)2:35:36 4位 猪原千佳(肥後銀行)2:36:24 5位 長山夢芽(大阪芸術大学)2:36:41 6位 本田絵里香(肥後銀行) 2:40:18