東京五輪マラソンコースの特徴③曲がり角2019/12/24 00:00

2020年の東京五輪では開幕まで8ヶ月という時期に開催場所の移転が突然決まり、近代五輪第1回大会(1896年アテネ)から行われているマラソンが、史上初めて開催都市以外で行われることになった。「五輪のマラソンは曲がり角を迎えている」とも。札幌で行われる東京五輪のマラソンコースも「曲がり角」がカギになるかもしれない。◾️ロード競技の場合、地形との関連が深い。札幌は南から北へ流れる豊平川の扇状地に形成されている。市中心部の西側には1972年の札幌五輪スキー会場にもなった手稲山、大倉山などの山々が構える。地下にしみた水が湧き出した泉の名残が道庁や北大にある池でその水は新川(琴似川から)へと注いでいる。札幌の土台は大まかに南と西が高く、北が低い。豊平川の東側、暴れ川だったころにも削られなかったエリアも高い。まずこれが全体像。◾️市の中心部を東西に伸びる大通公園が札幌の地名を南北に分け、豊平川の水を引き、治水、水運に利用した人口河川で南から北へまっすぐ流れる創成川が地名を東西に分ける。創成川の西。西3丁目と西4丁目の間、札幌中心部を南北に貫くのが札幌駅前通。北に位置する札幌駅から南の中島公園まで一直線に伸びるメーンストリート。街は北から南へ、官公庁、ビジネス街、ショッピング・商業地、そして歓楽街と大まかな業種分布となっている。東京五輪は札幌の東西に伸びる大通と南北に伸びる駅前通りの交差するまさにど真ん中をスタート・フィニッシュとしてマラソンが行われる。◾️距離計測までスタート位置は確定していないが、大通公園の北側、北・大通を西方向へ走りだす。北海道マラソンの最終盤は大通西6丁目、7丁目を走り、大通西8丁目にフィニッシュとしている。2017年の前田穂南、2018年の鈴木亜由子も大通公園の北を西に向かって走り、優勝のテープを切った。・・・北海道マラソンのフィニッシュの先にオリンピックのマラソンコースが伸びていくことになる。

東京五輪マラソンコースの特徴④スタート2019/12/24 01:16

札幌で行われる東京五輪のマラソン。スタート後は大通公園外周を約2周する。スタート地点はコース全域の距離計測後に微調整されのだろうが公園北側を西に向かうことは確か。最初の大通周回の距離も確定はしていないが3.7km前後となるだろう。この間に直角の左カーブが6回。7回目は右折で駅前通に入る。北大通は3車線、最初のカーブまでは500メートル以上と距離は十分あるが、最初のカーブから2つ目のカーブ、3つめのカーブから4つ目カーブ。5つめのカーブから6つ目カーブまでは100メートル未満の間に直角左折が連続する。■この序盤の約4キロをどう考えるか。ウォーミングアップ代わりに様子見、スローの立ち上がりとなるのか。それともスタート直後から飛び出す選手がでるのか・・・。スローな立ち上がりの場合、コーナーコーナーで外を回されたり、接触のリスクを伴う。だとしたら、最短距離を接触など気にせず走れるからとポンと飛び出す選手がいることも十分考えられる。ここは東西に伸びる直線は長いので飛び出した選手を認識できずにいることはないとは思う。■観戦する側もまず大通の周回を見ておくのはオススメ。公園の中や6丁目、8丁目通(の歩道)を観戦者に解放するのであれば、北、南を移動しながら4回声援を送ることができる。一般規制エリアがどこになるかは要チェック。地下街(地下鉄乗り場)への出入り口も利用の可否を確かめておく必要がある。通常は9時オープンの札幌テレビ塔の営業は行われるのか?五輪マラソン開催時朝6時50分オープンなどしてくれたら展望に行くのだが・・・。■スタート地点へは地下鉄大通駅なら地上に出れば徒歩0分(地上出口が閉鎖されるかもしれない)。地下鉄ススキノ駅、地下鉄東西線西11丁目駅、札幌駅からも徒歩圏内。西11丁目駅は大通公園周回の西側地点。ここで待っている手もあり。■南・大通を選手が東に向かう際、選手の後方には大倉山ジャンプ競技場が見える。ワールドカップも行われるジャンプ台を町から望む、大倉とインスブルックくらいだろうか。