東京五輪マラソンコースの特徴⑦唯一の起伏_12kmまで2020/01/01 13:00

碁盤の目のように開拓された札幌。東京五輪のマラソンコースも直線と直角カーブ、平坦(高低差約40m)が特徴だが、5キロ地点から12キロ付近までの約7キロの間は起伏や曲線といった表情、アクセントがある(通過は1度)。■ススキノを南に駆け抜けた選手は中島公園の入り口で左折、札幌パークホテルの敷地脇が5キロ地点になる見込み。5キロを通過すると、かつて札幌最大のキャバレー「ミカド」、その後ビアホールになった跡地、ヤマハ跡地などを左に見て南下する。道がカーブを描いているのは池(中島公園・菖蒲池、旧中島貯木池)や川(豊平川)の間を通るため。豊平川沿いのマンション群と中島公園の間を抜け左折すると幌平橋。橋の前後で始めて自覚するアップダウンを迎える。6キロ〜7キロ地点の見込み。橋を渡るときは視界が開ける、同時に日差しを浴びることになるだろう。■幌平橋を渡り、中央区から豊平区に入る。上りより、下りの方が急に感じるだろう。傾斜している距離は短く、高低差も小さい。橋を渡る前が地下鉄南北線の「幌平橋駅」橋を渡って下り終わった交差点が同地下鉄の「中の島駅」。選手は中の島の交差点で右折して、中の島通に入る。このあたりも3階建て以上の建物(雑居ビルや学校の校舎・体育館など)があり、日陰になると予想される。北海道科学大高校を通過するとほどなく左折。8キロ地点くらいにコースの中でもっと勾配のきつい坂を迎える。■およそ500mの間に約10メートル登る(超・概算)。このコースにおいては唯一の坂らしい坂だが、他のロードレースや駅伝などではごく当たり前の傾斜。士別ハーフの3キロ地点よりやや登っているかもしれない。クイーンズ駅伝3区で言えばスタート直後の数百メートルより少しキツイくらい。箱根1区の八ツ山橋や六郷橋くらいのイメージでいいと思う。2区権太坂、戸塚中継所前、5区箱根などとは比較にならない。序盤でもあるし、1度しか通らないので勝負を左右するポイントにはならないだろう。ただ、大集団となった場合、進まない選手、進んでいく選手など上り方のリズム違いで接触はポジションどりの変化はあるかもしれない。また、走りかたそのものも短くはあるが登り対応に変わる。■コースの中でもっとも南側を走り左折。ここが最も高い地点でスタート地点からは約30メートル上がっている。最寄駅は地下鉄南北線「南平岸」。線路が地下から地上に出てシェルターに覆われた高架に変わった札幌地下鉄の特徴的な場所でもある。左折〜上り坂〜左折のあとは進路を北にとる。札幌は南が高く、北が低い。豊平川は南から北東に流れる、という土台の通り、進路を北にとるということは下り基調になる。とはいって傾斜は極緩やか。通りの名は「平岸通」、平岸街道と呼ぶ人も多い。歩道には街路樹、中央分離帯にはリンゴの木が植えられている。高いビルも多い。早い時間なら東からの日差しはビルの影で遮られるが午前7時半ごろ、太陽はどの高さにあるか。南北に伸びる道なので後頭部から日差しを受ける可能性もある。追い風なら体感温度は高くなることにも備えておいた方がよい。■序盤、変化が起きるかもしれない。■北海道マラソンでは5キロ手前で、コメンタリや注目選手の紹介をしているなどまだレースの動きの詳細を紹介していないことが多い。オリンピックではスタート直後、大通を周回することで、4キロほど距離をこなしている。それでも8キロ、9キロといったところ。ただ、序盤とはいえ「自覚する」急な上り直後のなだらかな下り。意図して、あるいは意図せずテンポアップしてレースが動く、集団が崩れるのではないかという予感がある。■平岸通は2キロあまり(約2.5km)、10キロ地点はこの中間くらいのところ。地下鉄南北線の「平岸駅」、地下鉄東豊線「学園前」の間。少し歩くが両駅ともコースの下に駅がある。地上に出ればコースとなる。南北線を使って次の地点に行くか、東豊線で移動するかによって利用駅を選択するとよい。ちなみの陸上男子走り幅跳びで世界記録を樹立、三段跳びのロサンゼルスオリンピック金メダリスト南部忠平さんの出身中学(北海高校)の前を通る。■選手は緩い下りでペースアップしてT字路に突き当たる。正面は「豊陵公園」。この公園の周囲を回るように右折、左折して南七条大橋で豊平川を渡る。連続カーブと橋の前後の登り下り。何かしら動きが起きると思うのだが…。ただ、距離は11キロ付近、序盤で早くも動きが出たとしてもその選手が逃げ切れる保証などない。ただ、橋を渡って札幌の中心部に再び入ってくるとき集団を引き連れ、「お国入り」する選手はだれになるのだろうか・・・高揚感はある。

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