マリリン・ショット2013/02/01 01:19

第8エンド。5対4と1点を追う後攻の妹背牛。ハウスの中に石を散りばめ一挙3点も狙える状況でゲームを進めた。一気に形勢が妹背牛へと逆転しそうな場面。本橋はタイムをとった。◆狙いは決めていたが、心がぐらついていた。少し時間が欲しかった。第3者の声も聞きたかった。◆コーチ席から降りてきた小野寺コーチの意見は、本橋自身が考えていたのと同じものだった。背中を押され、ぐらぐらしていた心がさだまった。◆勝負を決定づけるショットだった。ハウスの入り口のガードストーンがちょうど、狙えそうな感じで空いていた。しかし、本橋の投じたストーンはハウス手前、左側の自チームの赤い石の更に左に向かっていった。当てた石を使って相手の石を弾きだす「レイズ・テイクアウト」。角度があったから更に高度な「アングル・テイク」だった。妹背牛の黄色い石は弾き出され、赤い石がハウスの中心に最も近い場所で止まった。◆同じラインを狙った妹背牛ラストストーンは赤い石をチップしたが、少し動かしただけで、抜けていき、LS北見の連続得点(スチール)を許した。◆あす(1日)、LS北見は札幌国際大と対戦。ここで勝利すれば、準決勝進出が決まる。

ソチへ!2012/11/25 15:22

きのう(24日)は北海道のスポーツ関係者にはうれしく、忙しい日でした。■プロ野球の北海道日本ハムファイターズのリーグ優勝パレードが札幌のメインストリート、札幌駅前通りを中央区北4条から南3条までの約1.3キロで行われました。沿道には10万人を超えるファンが詰めかけました。■海外ではまずはニュージーランドで行われているカーリングのパシフィックアジア選手権(PACC:Pacific-Asia Curling Championship 2012)で日本代表(女子代表は中部電力)が韓国に連勝し、世界選手権出場権を獲得しました。スキップの藤澤五月は北見出身。決勝で中国に敗れPA選手権の優勝は逃しましたが、昨年の惨敗、今大会1回戦でのつまづきを取り返しての出場権獲得。素晴らしい。■男子の日本代表はSC軽井沢クラブで、ベストオブ3(2戦先勝方式)の韓国との決勝進出決定戦を、こちらも0勝1敗の状況から2連勝で世界選手権出場権をつかみ取った。■夕方、札幌ドームで行われたJリーグのコンサドーレ札幌対横浜Fマリノスのゲームには、45歳、中山雅史がピッチに立ちました。■スキージャンプのワールドカップでは前日の男女混合団体(伊藤有希、渡瀬雄太、高梨沙羅、竹内択)2位に続いて、女子個人開幕戦で高梨沙羅が優勝を果たしました。■ワールドカップ組以外のメンバーではありますが、札幌ではスピードスケート、釧路では女子のアイスホッケーの試合も行われています。ソチへ、あと1年、アスリートたちの熱い日々は続きます。

番狂わせが起きるかも2012/11/23 22:36

来シーズンのソチ五輪につづく世界選手権の予選を兼ねたパシフィックアジアカーリング選手がニュージーランドで行われている。日本は男女ともベスト4に進出した。しかも対戦相手は男女とも韓国。熱い。■番狂わせというのは、男子の中国対オーストラリア。リーグ戦の成績は中国1位タイだが、唯一星を落としたオーストラリアとプレーオフを戦うことになった。中国は2連勝しないと金メダル決定戦には進めない。一方、オーストラリアはリーグ3位タイなのだが、中国に先勝している。プレーオフ初戦で勝利すれば、中国を破り金メダル決定戦に進むこととなるのだ。果たして。■日本女子には韓国に2勝して(予選含め3勝)して2位以内を確定してほしい。【補足】男女とも予選リーグ(1次リーグ)で上位4チームを決める。この決め方は男子は1回戦の総当たり。女子は2回戦総当たり。成績が並んだ場合はタイブレークも行う。上位4チームはそこまでの1位と4位、2位と3位という組み合わせて金メダル決定戦進出チームを決める。その決め方は1次リーグも含めた男子は2戦先勝(Best of 3:最大3試合で勝ち越しを決めたチーム)。女子は3戦先勝(Best of 5:最大5試合で勝ち越しを決めたチーム)方式となる。

カーリング24日運命の日2012/11/22 23:58

ニュージーランドで行われているカーリングのパシフィックアジア選手権。ソチを目指す日本は2位以内が絶対条件。女子は予選は3連勝のあと2連敗と強豪、韓国、中国に遅れをとった。■それにしても22日の韓国戦勝利は大きい。■22日を終えて4位内はほぼ確実となった。さ、2位以内が決まるのは24日。プレーオフ1回戦は予選1位対4位。予選2位対3位の組み合わせとなる。日本は予選3位が濃厚、おそらく予選2位は韓国となるので、2位以内がかかるのは韓国との3戦先勝制の対決。■当該チームは最大5試合やって先に3勝した方が金メダル決定戦に進む。この3戦先勝対象ゲームは予選の2回戦も含まれる。■22日、韓国に勝利したことで、日本と韓国の対戦成績は1勝1敗。24日に最大3試合やり、先に2勝した方が世界選手権進出となる。■世界ランクの評価や金メダル決定戦には影響を及ぼすだろうが、極端な話、23日の中国戦の勝敗は関係ない。24日の2位チームとの対決がすべてと言っても過言ではない。

日本のカーラーのために2012/10/28 16:44

続けてカーリングの話題を。■PACC日本代表に決まり、中部電力の市川美余は「この決定戦で戦った人たちの分も」と世界選手権、そしてソチへの道を切り開くPACCでの活躍を誓った。代表決定を勝ち取ったポイントとなる試合、場面について聞かれたスキップ藤澤は「あえて言うなら負けた次の試合」と話したが、どの試合、どの場面、どのプレーと聞かれてどれか1つを上げることはできないと振り返った。■勝敗表だけ見れば、予選全勝。決勝3勝1敗の中部電力だが、星を落とした決勝第1試合。そこから立ち直った次の試合。勝利が見えた中で食い下がられた決勝第4戦。それだけでなく、どのゲームも濃いものだった。■女子第6試合もそうだ。チーム青森と中部電力が対戦した予選最後の試合。「決勝進出チームを決める予選」という意味では既に中部のトップ通過、青森の敗退は決まり消化試合にすぎないのだが、それをそうしなかった。日本のカーリングを牽引してきた青森にとって、正々堂々、力一杯戦い抜くことが日本代表を目指す相手への敬意である。■試合はエキストラエンドにもつれ込む見応え十分。青森は4敗でアイスを去ったが、元チャンピオンの意地とプライド、そして、日本のカーリングを支える気概を見せてくれるものだった。

LS北見とは2012/10/27 19:29

カーリングの本橋麻里選手のチームの名は「ロコ・ソラーレ(Loco Solare)」だが、26日まで行われていた日本代表決定戦のプログラムや公式記録、成績には「LS北見(エルエスきたみ)」とある。この点について説明しておこう。■シムソンズ、アイスマン、フォルティウス、ウインズ、マックス、ロビンズ・・・日本のカーリングチームは思い思いのチーム名をつけている。ただ、日本カーリング協会への競技登録の際は愛称ではなく、所属する企業や学校、クラブ、地域、地区協会名に限られている。ニックネーム、愛称で登録していた時期もあったようだが、「ユニーク過ぎる」名前などもあり、現在のようになった。従って、今回の代表決定戦や日本選手権では、登録上の名称で表示されている。■ということでカーリング協会の競技会では、アイスマンはチーム常呂(チーム北見)、現札幌国際大学のウインズはチーム常呂高校、道銀フォルティウスは北海道銀行と表示されてきた。■海外の場合、国際大会では国・地域名で、国別対抗ではない場合はスキップ名で呼ばれることが多いようだ。例えば、ロコ・ソラーレが海外で試合をする場合、日本代表なら「Japan」、チーム遠征であれば「M.Motohashi」、日本選手権など日本カーリング協会の競技会だと「LS北見(読みはエルエス)」となる。■番組などで紹介する場合、大会ごとに変わるチーム名をどうしようかということで、チーム名は「ロコ・ソラーレ」なのだから、チームの呼び方(読み方)は「ろこそらーれ」で良いのではないかといことで、文字表記と同じ「えるえすきたみ」または北見をつけず「ロコ・ソラーレ」と読むというのを基本的な考え方にしている。字幕などリザルト表記と不一致になるが、野球でF8-4Hと表記し、「日本ハムが8対4でソフトバンクに勝ちました」としているのを認めているのと同じ考え方だ。更にちなみに「LS北見」を「ろこそらーれ北見」ではなく「えるえす」と読むのはロコ・ソラーレの略ではないからだ(ダブルミーニングの趣向)。

ソチへの道2012/10/27 12:20

カーリングのパシフィックアジア選手権(PACC)に出場する日本代表が決まった。男子はSC軽井沢クラブ、女子は中部電力だ。これまで日本選手権優勝チームが出場していたが今回、初の試みとして代表決定戦が開催された。背景にはカーリング振興、競技力アップ、何よりソチオリンピック出場への危機感がある。■日本はソチ五輪の出場権を得ていない。ソチオリンピック出場権は、既に終了している今年の世界選手権、そして今季の世界選手権(来年3月・女子)の成績によって決まる。昨季、世界選手権に出場できなかった日本は今季は何が何でも世界選手権に出場しなければならない。その世界選手権出場にはパシフィックアジア選手権2位以内が必要なのだ。■今回のPACC日本代表決定戦は「今、もっとも強いチーム」を決定する戦いだったのだが、チームジャパンとして国内でできることの1つとして、厳しい試合の経験を積む機会を増やそうというものでもあった。■カーリングがオリンピック競技に仲間入りした1998年の長野以来ソルトレーク、トリノ、バンクーバーと日本女子は五輪連続出場しているのだが、ソチ五輪にも出場できるかどうかは、まずは来月のパシフィックアジア選手権(ニュージーランド)という関門を突破しなければならいのだ。中部電力にはぜひとも頑張ってきてもらいたい。

ロコ(常呂っ子)恐るべし2012/10/26 01:11

カーリングの日本代表決定戦が札幌で行われている。担当職務の関係で、現場張り付きというわけにはいかないが、ちらちらと様子をみている。昨シーズンの日本選手権(今年2月)の上位3チームが激突。2回戦総当たりの予選ラウンドを行い、上位2チームが最大5試合(3戦先勝方式)の決勝ラウンドで雌雄を決するというもの。■男子は日本選手権優勝チームが欠場したが、女子は日本選手権2連覇の中部電力、ロコ・ソラーレとして知られている2位エルエス北見、そして、2大会連続オリンピック代表の系譜を引き継ぐチーム青森の国内3強。予選の順位を見ていると日本選手権の順位通り、中部電力の圧勝かとも思ったのだが・・・。■予選、女子第5試合、既に決勝進出を決めていた中部電力とLS北見との試合。メンバーを見ると、北見のフォースは本橋ではなく吉田夕梨花。本橋のサードはオリンピックメンバーだった頃を思い出させる。決勝進出は決まっていたので、経験というか、いろいろ試してみようということなのだろうが、吉田のスキップもなかなか面白い。それに、本橋のサードはやっぱり、スケールが違う。局面を打開したり、スキップへの道筋を作ったり、さすが五輪、世界選手権でメダルが狙えるチームのサードである。まあ、サードに戻ることはないだろうが、エキシビション的な感じでおもしろかった。■試合後の会見に現れた吉田は「もう決勝は決まっていたから」とあっけらかんとした表情。4点とって逆転できそうな場面の失敗も全く気にしていない様子。スキップの重圧はどうだったかという質問にも、普段と同様、それほど緊張もしなかったという。勝てない相手ではない、決勝になれば変わると、このゲームでなにかが弾けたのかもしれない。中部電力一色というイメージではなくなった。■決勝が始まると、初戦、LS北見が逆転勝利。今回は言葉にはしていなかったが「全勝で代表の座へ」という中部電力の目標は崩れた。昨シーズン、パシフィックアジア選手権で惨敗した中部電力。日本代表としてふさわしくないのではと陰口を叩かれた。その悔しさもあって、日本選手権では無敗優勝を目標にかかげ、見事に全勝、完全優勝を達成した。一方、北見はロコソラーレ結成初年度、初出場の日本選手権で予選全勝と旋風を巻き起こしながらも、決勝ラウンドでは2連敗と息切れ、予選と決勝の戦い方の違いを学んだ。■さて、2試合目、中部電力がなんとか面目を保って五分の星にもどしたが、なかなか一筋縄ではいきそうにない。「決勝は違う」ロコたちの声が聞こえてきそうだ。

Sochi五輪まで500日2012/09/27 18:45

スキージャンプの高梨沙羅選手。女子では今シーズンスタートのサマーグランプリ(GP)で総合優勝しました。全4試合のうち、9月22日、23日のカザフスタン2連戦を2連勝。8月のCourcheveクーシュベル(フランス)の8位、Hinterzartenヒンターツァルテン(ドイツ)の2位と合わせ初代チャンピオンに輝きました。■25日に帰国した高梨選手は今回の優勝について「素直にうれしい」ただサラ・ヘンドリクソンらアメリカ勢が出場していなかったため、「オールメンバーが揃った試合でどこまでできるかが今後の課題」とも話し「夏は土台をつくる」と2ヶ月後の冬季開幕を見据えていました。■帰国した9月25日は2014年にロシアのソチで開催される冬季五輪の開幕まで500日にあたる日。ロンドン五輪が終わったばかりという印象ですが、冬季五輪は夏季五輪から2年ではなく、シーズンでみると、ほぼ1年後です。ソチ五輪プレシーズンが間もなく開幕します。

世紀の大逆転・・・2012/09/17 03:38

相手にエイドエンダーにされるピンチにまで追い込まれながら、奇跡の連続で挽回した女子アナカーリングチーム。暫定的に1対0の最小リードながら相手、男子小中学生チームを追い込んだ。子どもたちに残された道は狭い間を正確に抜けていくか・・・といっても氷の曲がりなどから、ナンバー1を奪える保証はない。いっそのこと、ライン上にある、かなり手前の石をヒットさせ、おハジキのように中心にいれてナンバー1にするか・・・これには相当なパワーウエイトが必要で、小学6年生の力では難しい。■先攻の小6中1混合チームの8つ目の石は・・・。その模様は17日(月・祝)午前9時55分からの「カーリングフェスinSAPPORO」、および火曜深夜の「アナガチ」で放送される予定。