受付でビックリ ― 2011/10/10 18:00
費用対効果というのは仕事の上では重要なチェックポイント。国体取材を検討しているときも時間も経費も費やして出張して取材することかという声も心配した。国体は県政がらみの行政ネタの傾向がある。地元局がローカル枠できょうの国体情報というニュースを出したりもするがスポーツではなく政治経済デスクの指揮下で行われていることも多いようだ。■福島選手の今季ラスト100mを取材すべく山口県を取材エリアとしている系列局に問い合わせるとロンドンオリンピックの出場を決めている卓球の石川佳純選手が出場するということもあり、陸上の取材はしないという。外部のスタッフに撮影をお願いすることになる。秋の連休中でホテル代も行楽シーズンレート。経費を計算しながら心が痛む。■そんな私の心の痛みは8日朝、陸上競技場の取材受付で吹っ飛んだ。受付の記入欄に北海道のテレビ局の名前がズラリと並んでいた。日本ハムのCS進出決定がかかり、東京ではバスケットボールの新生チーム、レバンガ北海道の開幕戦がある。国体は自分たちだけかなというのは大きな間違いだった。それどころか危うく当社だけ取材なしという状況に陥るところだったのか・・・。■なにより、福島選手のレースは素晴らしい。他社が取材しようがしまいが、経費や手間がかかろうが、ヴァリューは高いという自信を持とうと感じさせてくれた。人を動かすもの、人の心を動かすもの。それを読み取る、感じ取る力も大切にしなければ・・・。
HOPE 希望 ― 2011/04/05 22:43
4月4日スタートの「みちゅスポ」では「HOPE」というシリーズ企画を放送します。■スポーツなどでホープといえば「有望な新人」や「将来活躍が期待される人」を指すのが一般的ですが、番組では少し違う気持ちを込めています。■プロ野球のダルビッシュ有投手やサッカーの三浦知良選手は決して新人ではありませんが、そのプレーには「希望:HOPE」が存在していると思うのです。「未来を切り開く力を持つ人」「夢を託せる人」「願いを実現させてくれる人」。そういう「私たちにとっての『希望』の存在」というのがテーマです。■「元気」や「勇気」をくれるスポーツシーンを過去、現在、未来を問わず紹介できたらいいなと思っているところです。
普遍的なもの ― 2011/03/25 22:53
2009年11月に放送された「雨はすべてを洗い流す」が再編集され札幌市内のシアターキノ(市民出資のNPO映画館)で上映された。■後藤ディレクターから上映案内のチラシをもらったときには「プロ野球の開幕日で劇場にはいけないな」と思っていた。それが3月11日の震災で日本中が大変なことになってしまい、プロ野球開幕もセパ両リーグとも4月12日なった。■「雨は・・・」は旭川を舞台に在宅死を迎える4人の末期ガン患者と残される家族たち、それを支える訪問医師の姿を追ったドキュメンタリー。亡くなった娘の骨を抱えて、函館、青森、山形を鉄路で旅する老いた父親の姿も描かれている。■上映後、ティーチインのゲストでマイクを持った後藤ディレクターは「番組を制作した当時はリーマンショックや何やらで世の中、絶望的になっていた。だったら必ず訪れる死を見つめ、終わりの中に希望を見いだせないかと考えていたのだけれど・・・。どうなんでしょう、今、大震災や原発事故という大変な状況の中で、死をテーマにした作品を上映するのはね。とも思ってしまうし、見ている方にとってもどんな風に見えたのでしょうか」と話す。■私は救われた心境だった。細かな言い回しは少し正確ではないと思うが、医師が「終末医療は病よりもその人の人生を見つめなければならないがそれができていない」と自戒する。また「患者の苦しみの方を向いてしまうが、看取る者、残された者の悲しみや苦しみもある」という趣旨のことを話す場面もある。そして、青々と伸びる水田の稲や雨、ラベンダーの花という景色の中に無名の市民が確かに生きてそして亡くなっていく様子が映し出されている。■今、どうしようもなくどんよりと気が重く、閉塞感の中で、人生のありようを確認することの意味は大きい。人間の尊厳は普遍的なものだと思うから。■3月25日は私にとっては特別な日でもある。その日にこの作品を見た偶然も何か不思議な感じを抱く。■2009年11月のブログ⇒http://kondahomare.asablo.jp/blog/2009/11/28/4724498
藤原新/東京マラソン ― 2011/03/08 11:53
先月の東京マラソン、25キロ過ぎに失速した藤原新(レモシステム)が走り切ったのには少し驚いた。数日が経過し、びわ湖マラソンが行われた6日午前にNHKで放送していた「スポーツ大陸」を見た。面白い番組だった。藤原新、興味深い男だ。
堀端宏行/びわ湖 ― 2011/03/07 18:51
6日のびわ湖マラソンは、大倉山での取材が予想より時間がかかり前半部分はビデオに録画してあったものを見た。北海道マラソンの意義を感じた。今井正人も中本健太郎も堀端宏行も北海道を経験している。今井は2008年10位、中本は2008年2位、堀端は2010年20位と成績はまちまちだが、レースを良く覚えている。■結果的に堀端は失速しているが、サイラス・ジュイやメクボ・モグスらが展開した争いに挑んだ。中本は駅伝やトラックでは無名でもマラソンなら勝負できると静かに語った。学生駅伝のスター扱いで生まれた虚像が打ち砕かれ、失意の中にあった今井が新たにスタートを切ったのが北海道マラソンだった。■世界選手権の代表は松宮か中本か尾田か、あるいはその他の誰か、現状で内定していない選手の中から誰が選出されるのかは分からないが、地道な経験は決して無駄にはならい。
カーリング裏話@名寄 ― 2011/02/23 21:04
カーリングの日本選手権を制した中部電力が行った優勝報告会(16日、長野)を伝えるニュースが「殺到する取材を全て断っている」とも紹介していた。チーム全体を尊重し、個別の選手だけにスポットを当てることに難色を示しているとのこと。徹底している。■そういえば名寄でこんなことがあった。予選リーグ最終日、翌日の取材予定について、大会の広報担当の方から「選手のインタビューはナシにできないか」という提案があった。大会も5日目に入り選手の負担を軽くしたい。優勝の決まる最終日は会見を設けるから、1日くらい会見なしの日を設けたいというものだった。■報道陣側からは、その日の勝敗については記事も書くし、放送もする。決勝に進むチーム、準決勝の顔合わせも決まる、当事者のコメントは欲しい。短くても、全員でなくても構わないので、何とか取材の機会は設けてほしいと要望した。■その結果、インタビューへの出席者は選手を代表してスキップの方ひとり、時間は5分程度となった。■翌日、女子は3位決定戦に回ることが決まった名寄協会を除く3チームのインタビューが行われた。ロコ・ソラーレのスキップの本橋麻里、チーム青森はスキップでサードの青田しのぶが取材のために時間を作ってくれて、インタビューに応じた。約束通りチームを代表して1人の出席だった。取材が難しいという印象の中部電力はどうだったか・・・。■プレーオフ1回戦(予選1位2位対決、決勝進出決定戦)を制した中部電力はスキップの藤澤五月ひとりではなく、メンバー4人がインタビュースペースに現れた。選手は揃って取材に応じた。今、思い返すとスキップひとりではなかったのは「チーム全体」を尊重する方針を貫いていたためだったのかもしれない。■会見終盤、対戦した本橋の印象に関する質問があったが、藤澤、市川が答えたところで時間切れになり、佐藤、清水は答えずインタビューは終了した。・・・あれで良かったのかなぁ。■ちなみに男子の敦賀信人(チーム常呂)もインタビューに答えた。自チームのこと以外の質問も多かったが、「カーリング界のPR部長」的な姿勢で失礼とも思える質問にも丁寧に応じる。同じ地区から日本選手権に進出したロコソラーレの存在が自分たちの励みにもなる、カーリング界全体が盛り上がるのは歓迎というようなコメントをしていた。さすが五輪選手である。スポーツ選手が発言することの大切さを理解している。
スポーツ選手のプロフィール ― 2011/02/15 17:08
女子カーリング新時代到来!女王交代!群雄割拠!勢力地図激変・・・などと報道されたカーリングの日本選手権の取材現場で「スポーツ報道の新時代」ともいえる事象に接した。メディアが信用を失っているのだなと感じたこととは・・・。■新司令塔を迎えたチーム青森の6連覇はあるのか?、その青森を離れふるさとで新チームを立ち上げた本橋麻里は活躍するのか?と注目を集めた日本選手権の女子は創部2季目の中部電力(藤澤五月、市川美余、清水絵美、佐藤美幸)が初優勝を果たした。■新聞、雑誌、テレビなど報道陣は、試合の勝敗やスコア、競技中の様子は勿論、栄冠を掴むまでの道のり、背景を取材して、優勝チームの紹介やチャンピオン誕生のドラマを記事にする。名プレーを生んだ要因、名シーンに隠された物語など、記事をより立体的にするためにも、記事にしない、放送には流さない裏付けや周辺の材料も収集する。そのことによって読者や視聴者にその競技や勝負の面白さ、アスリートの魅力を伝えることにもなる。■取材に際しては、リリースやプレスガイド、メディアガイドと呼ばれる広報用の資料や便覧などを手がかりにする。そうした資料の親切さいかんは競技団体や所属チームにもよるがプロスポーツなど関心の高い競技ほど充実している印象だ。これは取材する側が「楽」をするためではなく、取材される側の負担も減らし、取材内容も、その時々の核心に迫る点、タイムリーな事象に関することを端的に聞く効果も期待できる。■ところが急に注目度が上がった競技や、これまであまり取材していなかった分野の取材になると1から聞くことになる。資料が用意されているケースばかりではない。そうなると少ない時間に肝心なことを聞くことができずに終わることにもなりかねない。■資料がある場合でも注意しなければならないのは①発表ものに依存しない取材の原点を忘れないこと。②過去や家族、プライベートが本当に必要なのかという検証と題材の厳選。③取材を通じて得た秘匿情報を守れるか・・・というメディアとしての当たり前のことだ。■カーリングは各エンドのコントロール、ストーンの配置、ショットの狙いなど戦略、それを具現化していくウェイトやラインなどショットやスイープの精度や判断力。1試合2時間あまりに及ぶ試合時間の中に技術、体力に加え勝負所を読み取る力やメンタル面など目に「見えない」せめぎ合いもあるのではないか。日本チャンピオンともなれば勝利への並々ならぬ意欲なり、強い思いなりもあるはずだし、そのための苦しい日々と支えたものだってあるに違いない。■今年の日本選手権を見て、改めて、そうした点に強い関心を抱き、カーリングの面白さをもっと知りたいという気持ちにもなった。なのにそうした取材に時間を投じることができなかった。他の取材陣も同様だった様に思う。■まだまだ見えないものを読み取るだけの眼力を持っていない勉強不足は大きな反省材料ではあるが、同時に今回、カーリングの本質とはあまり関係のない写真やビデオに収録されたヴィジュアル(見た目)の話題ばかりが大きく取り上げられているのは残念でならない。こうした現象が目立つのも信用が得られない一因なのだろう。【2/20改稿】
書き直しました。 ― 2011/02/15 17:08
この記事、大幅に手直しをしたので削除します。更新した記事は次の項目へ。「スポーツ選手のプロフィール(改稿版)」http://kondahomare.asablo.jp/blog/2011/02/15/5695694 ▼Topページ⇒http://kondahomare.asablo.jp/blog/
メディアができること ― 2011/02/06 00:32
5日、北海道内で放送された陸上女子短距離の福島千里さんの番組を見た。仕事となると、なかなか自分の嗜好どおりにはいかないが、見るのも読むのもドキュメンタリー、ノンフィクションは好きな方だ。こうした番組はもっと見たいのだが、なかなか王道を歩めないような印象も受ける。それだけに、こうした取り組みをしているスタッフ、テレビ局をみるとうらやましくも思う。■きょうまで感想などにも触れることさえできなかったが、昨年末に放送された石川県立門前高校「女子ソフトボール部」を取材した長編ドキュメンタリー「私たちの時代」はあまりにも強烈だった。うまくコメント、感想を差し挟むことはできないが、心のざわめきは未だに収まっていない。■テレビの魅力の1つに魔法の水晶玉の様に遠くのモノを映し出してくれる点がある。かつてメディア論の講義で「戦争を生中継する時代がくる」と教えられ、テレビの特性はニュースとスポーツに活かされると聞かされたことがあった。確かに北海道に居ながらにして、連日、沖縄の斎藤佑樹投手の様子を知ることができるし、湾岸戦争の時には空爆の様子をテレビ画面から知ったし、今もエジプト・カイロのニュースがほぼリアルタイムで伝わってくる。■遠くのモノを即時に映し出す、ただ、それだけではないと思っている。放送には放送する必然がなければならない。そのときには気づかなくても。テレビにはこういうことができるのだと胸を張って言える歩みを続けたい。
アナ時代 ― 2011/02/05 15:50
テレビに映るのは苦手でした。ラジオで3年半ほどやっていたことがありました。しゃべりそのものはラジオ時代の顔の映らないもの、ブースの中で行うものが好きでした。テレビ時代も「カゲアナ」という声のみの出演が好きというのは変わりがありませんでした。スポーツ中継は顔が映らず選手や試合内容を如何に全面に出すかがテーマですから、アナは「カゲ」に徹するので取り組みやすかったように思います。「出演者は目立たなければダメだ」などという言葉にムッとしたものです。担当するものによるんですけど、今でも基本的には変わっていません。そんな私ですが、今は人を画面の前に立たせる、テレビに映してしゃべらせる(時に強いている)ようになっているのですから・・・。
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