エムウェーブ2013/12/31 22:16

スピードスケートのソチ五輪代表選考会に行ってきた。初めてのエムウェーブだった。1998年の長野五輪の期間中、長野に滞在していたが清水宏保の金メダルは、JR長野駅の構内にあった大型ビジョンで見ていた。東口にあるバス乗り場の長い列に並んで白馬にも行ったが、エムウェーブのものは全て画面を通してだった。「オリンピックおじさん」と異名をとる小生だが、エムウェーブ未経験と知った周囲のスタッフは驚いた様子。「行くしかないですよ」と促され実現した。やはり何か意味がある。岡崎朋美のラストランを直に見ることができた。今年は帯広、札幌のジャパンカップにも行った。帯広では誰よりも早く会場入りし準備する姿を見た。私が取材したわけではないが、2011年復帰の年のインタビューで「歓声が追いかけてきた」と満員のスタンドでメダルをとった長野の話が印象ぶかい。エムウェーブ内には五輪展示コーナーがあり、ちょっとした冬のスポーツミュージアムのようになっている。岡崎の写真、銅メダルを獲得後会場を回る映像も流れていた。今回、観客に挨拶するようにリンクを1周した。五輪のようにとまでは言わないが、もっともっと多くの人に見届けてもらいたかった。◆ソルトレークのオリンピックオーバル、バンクーバーのリッチモンド・オリンピックオーバルにつれていってくれたのは日本のスケーターたちだった。◆今回、エムウェーブにつれてきてくれたのは、高木美帆選手だったような気がする。シーズン始めのような状況ではなかったが、何かが足りなかった。土壇場で大逆転を期待したが・・・。◆勝負の世界はいつも残酷だな。そう思うことも沢山あった長野だった。

卒業&開幕!18歳!2013/03/31 02:02

海外遠征のため3月1日の卒業式に参加できなかったスピードスケートの高木美帆選手。29日、帯広南商業高校で行われた約1月遅れの卒業式に臨んだ。教室で行われた「特別」な卒業式には同級生らも出席、祝福された。◆2010年のバンクーバー五輪後の札内中学の卒業も「ひとりきり」だったが、あれから3年、女子1000メートルの世界ジュニア記録樹立、日本選手初の世界ジュニア総合連覇。最終学年のインターハイでは個人2冠、団体(リレー)、学校対抗でも優勝と充実の高校生活だった。◆同日夜、プロ野球が開幕した。花巻東高校から北海道日本ハム入りした大谷翔平投手が「野手」として8番ライトでスタメン出場。2安打1打点、ファールフライをキャッチするなど、見る者をワクワクさせる活躍。チームも勝利。18歳のルーキーが開幕スタメンでいきなりヒーローインタビューを受けるデビューを果たした。◆

高木美帆!決意の秋2012/09/09 02:01

中学3年でバンクーバー五輪(2010年、カナダ)に出場したスピードスケートの高木美帆選手(帯広南商業高3年)が高校卒業後の進路希望を決めた。大学進学を目指し日本体育大学の推薦入試を受けるという。高校生の就職試験解禁日が近づき、問い合わせも多かったようだが、帯広南商高の東出教諭は「ありがたいことに(実業団、大学など)複数のお誘いを頂いたが、本人、家族が話し合って結論を出した」とのこと。「希望は決まったが受検はこれからでまだ合格したわけではない、引き続き暖かく見守って欲しい」とも。■8日、同校で会見に応じた高木選手は「いろいろ考えて何が一番いいかを考えた。何が正解なのかは分からないが、もっともっと成長していきたい」「大学に進学したら体の仕組みや栄養などを勉強して、スケートに生かしていきたい」「十勝は気候なども好き。(進路希望が叶えば)ふるさとを離れることになるが、環境に順応したり、気候の違う土地で生活したりすることも必要だと思う」。実業団入りは?の問いにはスケートに専念できるよう奨めてくれる人もいて、もちろん良い環境でスケートができることについても考えたが、自己の性格などを省みて限定せずに、いろいろなところから刺激をうけてやっていく方が良いタイプとも思っているようだ。また学生スポーツ界の活性化をリードできる存在になりたいとも。「違う競技の人たちからも学ぶことが多い。高い競技レベルの人たちが集まっている場所で勉学も疎かにせず、多くのことを吸収したい」とも話した。■ソチプレシーズンが間もなく開幕する。「選ばれると決まった訳ではないが代表を勝ち取れるよう。そして、バンクーバーは出場しただけに終わってしまったが、ソチはきっちりと成績を残せる大会にしたい」「2年前から取り組むフォーム改良を進め、シーズンを通じて戦える強靭さを身につけたい」と話す高木。高校最後のシーズンに更なる成長を目指す。■この日、届いたばかりのジュニア世界記録の認定証もお披露目された。

稲葉さん、凄いですよね2012/05/17 01:56

2010年3月22日、高木美帆選手は札幌ドームにいた。バンクーバーオリンピックに当時、中学生で出場し、明るい話題を提供、五輪後の海外遠征を終えて帰国した高木選手は、北海道日本ハムの試合に始球式ならぬ「ハーフタイムピッチ(5回終了時のイベント)」に登場したのだった。■日本ハムの試合前練習のときだった。稲葉篤紀選手が、練習を見ている高木選手に気づき声をかけた。「オリンピックは緊張したでしょう?」稲葉選手は2008年、日の丸をつけて北京オリンピックに出場している。そのときのことを話しかけ、大人たちにかこまれ、五輪のときとはまた違う空気の中にいる高木選手を和ませた。■先月、高木美帆選手の公開練習があった。4月28日の午前中だから、稲葉選手が2000本安打を達成する数時間前になる。2年前のことを思い出し、高木選手に「札幌ドームで声をかけられたよね」と偉業達成目前の稲葉選手について聞いてみたのだった。すると高木選手は毎日、新聞で稲葉選手の記事を読み、すごいなぁと感心していると話してくれた。■本当に凄い。その後、稲葉選手は通算250本塁打も達成。400二塁打にもあと1と迫る活躍、記録以上に勝利へのムード作りでもチームを牽引している。さてさて、「凄い!稲葉さん」。交流戦も楽しみです。(ナゴヤドームで陸上短距離の市川華菜選手が始球式との話題とも関連して。今年はオリンピックイヤー、野球はオリンピック競技ではなくなりましたが、暑い夏、楽しみです)

美帆スマイル2012/03/05 21:24

全ての種目を滑り終え、TP(チームパシュート:団体追い抜き)の表彰台に登場した髙木美帆選手は本当に嬉しそうだった。観客に手を振り、カメラマンにひょうきんな表情をしてみせるなど喜びだけでなく、安堵の様子も現れていた。この大会は地元開催、期待に答えたいと強い気持ちを持って臨んでいたはずだ。ポスターやプログラムの表紙にも髙木美帆の写真が用いられていた。本人は口にはしないだろうが、プレッシャーというか普段とは違う雰囲気を感じていたはずだ。■初日の500m、総合に出場した選手の中では1位。1500mは5位で総合2位の好位置につけた。それは本人にしか分からないだろうが、持っているものを出し切ったとい感覚ではなかったようだ。今シーズン、重点的に取り組んでいる1500メートルで終盤、思ったように動かなくなったのも宿題を残した気分だったのだろう。それが2日目の1000メートルで今できるベストの滑りを出せた。K.エルバノバとの直接対決でアウトスタート、「同走に恵まれた」と満点はつけないが、平地での1分17秒69は素晴らしい。ジュニア世界記録保持者の意地と面目。3000メートルも最後まで力強い滑りで逆転で総合優勝に輝いた。■健闘した、ではなく、1位になったというのは本当に大きなことだと思う。これからも続く挑戦を応援したい!■日本チームは髙木美帆の個人3つ(金2つ、銅1つ)とチームパシュート(美帆、菜那、高山、樋)の銀、そして、男子500mの長谷川翼の銀の合わせて5つのメダルを獲得した。スピードスケート世界ジュニア選手権(帯広2日-4日)

新世代2012/03/03 11:08

3月最初の週、冬のスポーツ新世代女子が注目を集めている。山形・蔵王では女子ジャンプのワールドカップ。北海道・帯広ではスピードスケートの世界ジュニア選手権が開催されている。■ジャンプの女子は2012年ソチ大会からオリンピックでの実施が決まり、これまでなかったワールドカップも今季から行われている。従って蔵王でのワールドカップは「日本初開催」。しかも、ユース五輪、世界ジュニア(個人&団体)と今季次世代最強決定戦3冠の高梨沙羅(上川中3年)の日本女子ワールドカップ初優勝の期待も高まっている。■日本の冬のスポーツ・ニュージェネレーションの象徴といえば、バンクーバー五輪に当時中学生で出場したスピードスケートの髙木美帆(帯広南商高2年)。その髙木が地元開催の世界ジュニア選手権で奮闘している。今季国内で行われるスピードスケート最大のイベント。2年後のソチ有力候補の世界各国の10代のスケーターが熱戦を展開している。

W杯スピードスケート2011/11/19 23:40

国内では長野五輪銅メダリスト、ソチへ6度目オリンピックを目指す母となった岡崎朋美の復帰が話題になっているが、海外では今季のワールドカップが開幕した。初戦はロシア、日本勢は500メートルでは連日表彰台に立った。(男子及川2日とも3位、加藤2日目優勝、女子辻初日2位)。■19日、女子1500mに出場した高木美帆はディビジョンBながら1.59.36でトップ。Aに入れば10位以内に入れる感じのスタートを切った。小平奈緒は何かアクシデントがあったのか、と感じる開幕2日間のリザルトだが、あまり一喜一憂してもしかたない。

7月にスケート!2011/07/17 03:22

屋内スピードスケート場の明治北海道十勝オーバルでは氷上練習がスタートしている。16日は全日本ジュニアの合宿で高木美帆(帯広南商業高校2年)も約4ヶ月ぶりに氷に乗った。シーズンを通して戦える体力のアップ、昨年から取り組んでいる新フォームの修得など世界挑戦に更に上を目指す。■NTC(ナショナルトレーニングセンター)の指定も受け、24日からの一般開放に先駆けて強化施設として利用されている。3年目を迎えるが最も早い利用開始。高木選手は「久しぶりで新鮮、最初に乗る時はいつもこんな感じかなあ、今年からシューズを新しくしたのでそのチェックもしている」など今季初滑りの感想を話した。■この日はスキージャンプの女子チームが新千歳空港を出発、成田経由でポーランドに向かった。遠征チームは、渡瀬あゆみ、高梨沙羅、伊藤有希、葛西賀子、平山友梨香、田中温子。平山はユニバシアードでの遠征はあるがコンチメンバー入りは初。田中は世界ジュニアやカナダ時代に経験はあるが、全日本のトップメンバーでの遠征は初めてだ。■高木美帆選手も、高梨沙羅選手も表情が明るい印象を受けた。なでしこジャパンの話題を聞くと一層明るくなる。サッカー女子の活躍は同じ女子アスリートたちにも好影響を与えているようだ。

願晴2011/04/25 00:39

札幌駅前通りの地下にできた歩行空間。今月15日から30日の間、北海道のアスリート19人のポートレートが展示されている。サッカー、コンサドーレ札幌OBの曽田雄志さんが発起人となって3月11日の東日本大震災の復興を支援しようと始めたプロジェクトの1つだ。写真には各アスリートが思いをこめた漢字1文字が添えられている。■賛同したアスリートの一人、スピードスケートの高木美帆選手は「晴」の字を添えた。ガンバレの当て字に「晴」の字を使っていたことがあり、明るく笑顔になって欲しいと考えたときに浮かんできたのがこの文字だった。■震災で甚大な被害を受けた岩手県大船渡市の大船渡高校、陸前高田市の高田高校。今月に入りソフトボール部が部活動を再開(最初は練習ではなく道具探しから)。両校を激励しようと盛岡中央高校の川手祐輔教頭が色紙を届ける。そこには高木選手の書いた「願晴」という文字が記されていたという。■川手教頭は元スケート選手。帯広南商業高校の東出俊一スケート部監督を通じて高木美帆選手からのメッセージを渡したのだった。高木選手は去年暮れの全日本スプリント選手権で岩手のリンクで滑った。「自分の想像以上に大変だろうけれど」同世代の仲間に晴れ晴れとした笑顔が戻るようにと願いを込めた。

十勝2011/04/24 17:54

昨シーズン2ヶ月に及ぶ海外遠征、W杯初参戦と貴重な経験を積んだ高木美帆選手が24日、練習を公開した。2年生になったスピードスケート界、希望の存在は1日1日を大切にしたいと語った。▼画像は帯広駅前の「ぱんちょう」にて3月26日撮影。