東京五輪マラソンコースの特徴⑨北大の北から西へ ― 2020/01/08 22:00

コースの中で最も北。高低差でももっとも低い地点が宮の森・北24条通り。北24条駅は1971年12月、札幌オリンピック1ヶ月半前に北海道初の地下鉄として開業した南北線の北の終着駅(1978年に麻生まで延伸された)。電鉄の車庫、飛行場などもあった「北のススキノ」などとも称される地区。前方には1972年の札幌冬季五輪の会場の1つでもあった手稲山。山頂には札幌のテレビ各局の電波塔が並んでいる。■賑わいのある地区とはいえ北24条駅周辺の商業施設は3、4ブロックほど。高いビルも少なく日陰は少ないと予想される。やがて選手の左手に北大第2農場が広がる。馬術部の入り口などもある。歩行者にとってはフェンス沿いに木陰をもとめることもできる。馬術部入り口を通過すると緩やかに左にカーブを始める。コースの北西部は公共交通機関の駅が遠いエリアでもある。とはいえ新琴似、新川といった地区の人たちが徒歩で足を伸ばしせる範囲なのではないかと予想する。新川上の橋の交差点で左折すると約18キロ地点。武蔵女子大や一戸建て住宅街を左に緩やかな右カーブを500mほど進むと札幌工業高校。その北側で90度に左に入り、いよいよ北海道大学の構内が近づいてくる。■北大キャンパスにどのように入っていくのか。詳細はわからない。北海道マラソンのときランナーと関係車両は別経路をたどる(2輪車とオート3輪は選手と同じ道を通る)。約19キロ地点。北大の北キャンパスは直角カーブが連続する。約100〜200mごとに5度。モデルバーンの横、白樺の巨木の脇を走り抜け、ロータリーを通って札幌キャンパスの中央通りに出て行く。遅れているようだとカーブごとに前との差が広がっているようなら心理的ダメージもあるかもしれない。但し1周目はまだ20キロ手前。この辺りで遅れをとっているようでは勝負にならない。勝負の時を待って準備に入っている頃になるのだろう。実力の拮抗する五輪ではまだ大きな集団で進んでいるかもしれない。ポジション争いや転倒のアクシデント回避などで神経戦が展開されるかもしれない。
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