落ち込んでいる暇はない2012/11/16 02:06

久しぶりに陸上の話題。福島千里選手とちょっと話した。これまでになく自然な感じで話が聞けた。特別な思いで臨んだ2012シーズンは不本意なものだったろうから、さぞ落ち込んでいるかと思ったら、そうではなかった。前向きだった。■今回、ロンドンについて聞きたいと申し出たらロンドンの話はできないと言う。福島千里を知る者としてはどうにも腑に落ちない今回の現実。いったい何があったのか、解明しないままでは次には進めない。そこで、「答えなくてもいいから、質問だけはさせて」とお願いした。そして、言えないこと、答えたくないことは「その件に関しては話すつもりはありません」と宣言してもらえないだろうかとも提案してみた。■「今まで順調すぎたから悪かったことが記事になるのは仕方ありませんよね」。「本当に楽しみにしていた場所だったし、オリンピックの特別な空気の中で、何か起きるかもしれないという期待もして・・・でも起きませんでした」。準備の段階からうまくいかず、望むような結果とは違うものであろうというのも、ある程度の覚悟はできていたようだったが、それでも必死にリカバリーにつとめるシーズンだったようだ。■福島選手は言い訳をしない、不平不満は口にしない。言って改善されるのならともかく言っても仕方ないことは言わない。不本意なものでも結果、現実を受け入れることはできたが、取材を受けるのは気が重かったという。「ミックスゾーン(取材エリア)で記者の皆さんの前で『ダメでした』なんて言えないじゃないですか、自分ひとりでオリンピックに来られたワケじゃない、大勢の人たちが応援してくれて、支えてくれて、それでダメだったじゃすまないですよね、何と言えばいいのか、ほんとあそこに行くのが一番大変でした」。■ショックでもう走る気力を失っているのではないかと心配したと聞いてみる。すると「ショックって、周りの人の方が私よりずっとショックを受けているみたい、私はこれからもガンガンやります」。目標はドンドン前に進んでいる、落ち込んでいる暇などないという福島選手。夢を、世界を追いかける福島選手の今と未来については、16日(金)のスーパーニュースの特集で放送予定(北海道内のみ)。