東京五輪マラソンコースの特徴④スタート2019/12/24 01:16

札幌で行われる東京五輪のマラソン。スタート後は大通公園外周を約2周する。スタート地点はコース全域の距離計測後に微調整されのだろうが公園北側を西に向かうことは確か。最初の大通周回の距離も確定はしていないが3.7km前後となるだろう。この間に直角の左カーブが6回。7回目は右折で駅前通に入る。北大通は3車線、最初のカーブまでは500メートル以上と距離は十分あるが、最初のカーブから2つ目のカーブ、3つめのカーブから4つ目カーブ。5つめのカーブから6つ目カーブまでは100メートル未満の間に直角左折が連続する。■この序盤の約4キロをどう考えるか。ウォーミングアップ代わりに様子見、スローの立ち上がりとなるのか。それともスタート直後から飛び出す選手がでるのか・・・。スローな立ち上がりの場合、コーナーコーナーで外を回されたり、接触のリスクを伴う。だとしたら、最短距離を接触など気にせず走れるからとポンと飛び出す選手がいることも十分考えられる。ここは東西に伸びる直線は長いので飛び出した選手を認識できずにいることはないとは思う。■観戦する側もまず大通の周回を見ておくのはオススメ。公園の中や6丁目、8丁目通(の歩道)を観戦者に解放するのであれば、北、南を移動しながら4回声援を送ることができる。一般規制エリアがどこになるかは要チェック。地下街(地下鉄乗り場)への出入り口も利用の可否を確かめておく必要がある。通常は9時オープンの札幌テレビ塔の営業は行われるのか?五輪マラソン開催時朝6時50分オープンなどしてくれたら展望に行くのだが・・・。■スタート地点へは地下鉄大通駅なら地上に出れば徒歩0分(地上出口が閉鎖されるかもしれない)。地下鉄ススキノ駅、地下鉄東西線西11丁目駅、札幌駅からも徒歩圏内。西11丁目駅は大通公園周回の西側地点。ここで待っている手もあり。■南・大通を選手が東に向かう際、選手の後方には大倉山ジャンプ競技場が見える。ワールドカップも行われるジャンプ台を町から望む、大倉とインスブルックくらいだろうか。

東京五輪マラソンコースの特徴③曲がり角2019/12/24 00:00

2020年の東京五輪では開幕まで8ヶ月という時期に開催場所の移転が突然決まり、近代五輪第1回大会(1896年アテネ)から行われているマラソンが、史上初めて開催都市以外で行われることになった。「五輪のマラソンは曲がり角を迎えている」とも。札幌で行われる東京五輪のマラソンコースも「曲がり角」がカギになるかもしれない。◾️ロード競技の場合、地形との関連が深い。札幌は南から北へ流れる豊平川の扇状地に形成されている。市中心部の西側には1972年の札幌五輪スキー会場にもなった手稲山、大倉山などの山々が構える。地下にしみた水が湧き出した泉の名残が道庁や北大にある池でその水は新川(琴似川から)へと注いでいる。札幌の土台は大まかに南と西が高く、北が低い。豊平川の東側、暴れ川だったころにも削られなかったエリアも高い。まずこれが全体像。◾️市の中心部を東西に伸びる大通公園が札幌の地名を南北に分け、豊平川の水を引き、治水、水運に利用した人口河川で南から北へまっすぐ流れる創成川が地名を東西に分ける。創成川の西。西3丁目と西4丁目の間、札幌中心部を南北に貫くのが札幌駅前通。北に位置する札幌駅から南の中島公園まで一直線に伸びるメーンストリート。街は北から南へ、官公庁、ビジネス街、ショッピング・商業地、そして歓楽街と大まかな業種分布となっている。東京五輪は札幌の東西に伸びる大通と南北に伸びる駅前通りの交差するまさにど真ん中をスタート・フィニッシュとしてマラソンが行われる。◾️距離計測までスタート位置は確定していないが、大通公園の北側、北・大通を西方向へ走りだす。北海道マラソンの最終盤は大通西6丁目、7丁目を走り、大通西8丁目にフィニッシュとしている。2017年の前田穂南、2018年の鈴木亜由子も大通公園の北を西に向かって走り、優勝のテープを切った。・・・北海道マラソンのフィニッシュの先にオリンピックのマラソンコースが伸びていくことになる。

東京五輪マラソンコースの特徴②折り返しなし2019/12/23 00:00

札幌で行われる東京五輪のマランソ。12月19日に公表されたコースには「折り返し」がない。毎年行われている北海道マラソンでは新川通、25キロ過ぎに折り返しがある。東京五輪組織委員会の札幌移転当初案でも創成川通を北30条方向に向かった先で折り返し地点が想定されていたようだった。MGCを行った東京都内の五輪予定コースには芝、皇居前の2箇所に折り返しがあった。私個人としても、競歩コースと共有する駅前通でループに入る際など折り返しを行うのではないかという予想もあったが、これがスッキリとなくなっていた。コース公表時の森泰夫運営局次長の説明ではコースを決める際に考慮された「選手が最高のパフォーマンスを発揮できるよりよいコース」という考え方のひとつの現れなのだろう。今回のコースは直角に曲がるコーナーや北大や道庁の敷地出入口など狭い箇所、段差などがある分、急なカーブや折り返しは少なくする工夫が行われたのだろう。◾️コース設定でクローズアップされた「ループ」。マラソン競技では5キロごとの通過タイム計測を行うのが通例。合わせて5キロごとに給水。さらに夏のレースでは給水地点の間にスポンジ、ミスト、シャワー、氷など暑熱ケア地点が設けられる。メディカルチームもスタンバイする。およそ2.5キロごとに競技係員、給水、暑熱対応スタッフ、メディカルチームを配置することを想定すると、2.5キロの倍数のループをつくるとスタッフは兼務・定位置に配置できる。今回、後半は約10キロループを2周する。そのため15キロ地点、25キロ地点、35キロ地点が創成川通北16条付近のほぼ同じ場所。20キロ、30キロ、40キロが北大学生交流センター付近とワンウェイなら6箇所に分散していた人員配置が2箇所に集約できた。この間の2.5キロごとはスタート&フィニッシュエリアと北24条駅付近など利便性の高い場所に設定できる。運営効率が高まるコースになっている。◾️コース設定におけるレース展開、選手への影響についても、前後半の2分割と後半をさらに2分割する22キロ+10キロ+10キロはオーソドックス・ベーシックなレースプランを組み立てやすい周回配分といえそうだ。

東京五輪マラソンコースの特徴①2019/12/22 23:50

急遽、受け入れることになった地元(北海道・札幌)への〝ご迷惑〟というか、インパクト(衝撃)を最小限にする工夫。交通規制を伴う大がかりなイベントがやってくるのだから少なからず市民生活に影響を及ぼすわけだが、そうした影響をなるべく少なくするという配慮がなされている。◾️マラソンコースに使用される公道の総延長は約19キロ。規制道路と区画単位でみた私有地との接道部分はほとんどが1辺のみになっている。2方向がコースに接するのは⑴大通西4丁目、⑵南9条西3丁目、⑶南10条西3丁目、⑷南15条西1丁目、⑸中の島1条2丁目、⑹中の島2条6丁目、⑺平岸2条13丁目、⑻豊平6条5丁目(対向車線全面規制の場合)、⑼北23条西1丁目、⑽北23条西14丁目、(11)北21条西13丁目、(12)北20条西11丁目、(13)大通西1丁目の交差点を曲がるこの13箇所。また、コースに取り囲まれることによってコース外の移動路が遮断される区域は、駅前通と創成川通の間、幌平橋からコースに沿ってぐるりと南7条大橋までを囲んだ内側のエリア、それに北大北西部の武蔵女子短大を含む住宅街などになる。◾️このうち、曲がり角の⑵〜⑻の7箇所と包囲されてしまうススキノ東部、中島公園東部、豊平区の水車町、中の島、平岸などのエリアは、早ければ選手通過後の午前7時半頃までに規制が解除されると見込まれる。◾️2周目以降の約10キロループに囲まれたエリアは、北大北西部の住宅地を除けば、迂回距離は長いもののエリア外へのルートは確保できる(渋滞などで実質動けなくなる恐れはある)。◾️郊外のバイパスや埠頭などをコースにする場合はともかく、人口200万近い大都市のど真ん中を走るマラソンとしては奇跡的なことではないだろうか。これには中心部に大通公園、(公立私立合わせた)学校など公的施設、官公庁の敷地やパブリックスペース(北3条広場)があったこと、何より北海道大学の協力で構内を約3キロ、のべ約7キロをもコースにできることが大きいと考えられる。◾️大通公園をコースに取り入れると従来のイベントは中止せざるを得ないのかと危惧していたが、報道によると実施の方向で検討を進めるという。迂回路の長さや想定経路の渋滞対策などまだ、調整や課題解決が終わっているわけではないだろうが、開催受け入れ地の方々も含めてよかったと思われるようにという努力、方向性が伺われる。

決定!東京五輪マラソンコース2019/12/22 15:23

札幌で行われる東京五輪のマラソンコースが12月19日公表された。大通公園外周2周を含む前半大ループを1周したあと、この大ループの北側約10キロの周回コースを2周するものだ。◇スタートは大通公園の西4丁目付近。まず西に向かい西10丁目までの公園外周を凡そ2周し駅前通を南い向かう。北海道マラソンのスタートから8キロ地点と同様、ススキノ、幌平橋、南平岸、南7条大橋を走り、創成川通を北24条まで北上する。北海道マラソンでは創成トンネルを通り、北8条で進路を西に変えて札幌駅北口を通るが、オリンピックではトンネルに入らず地上を走り、創成川通を2011年までコースだった北24条まで北上を続ける。その後、北24条宮の森通りを西に向かい新川上の橋のところで左折。札幌工業高校の北側を左折して、北海道大学の構内に入る。北海道マラソンでは選手と車両の進入路が違うがオリンピックではどうなるのか、細かいルートは今後調整されるだろう。北大のメインストリートを通り、南門から道庁に向かう。これは北海道マラソン終盤と同じルート。北海道大学の南門あたりが、中間点21.0975kmとなる見込み。北海道マラソンでは道庁北門から赤レンガ庁舎の前を通り南門に抜けていたが、五輪では北門から入り、池のほとりを通って、東門へ抜ける。ここが約22キロ。そのまま赤レンガプラザを通って右折して札幌駅前通に入り南に向かう。赤プラ〜駅前通の大通まではオリンピックオリジナルのルートとなった。大通を左折(コース図によると南・大通)、札幌テレビ塔の下を左折、1周目に通った創成川通りに合流する。ここから1周目の後半のルートを繰り返す。約10キロのループを2周する。◇会見で森泰夫運営局次長の説明にもあったが、非常に考えられたコースが設定された。大会まで8ヶ月を切って急に決まった移転。対応しうる最良のものなのではないだろうか。驚きさえ感じる。

東京五輪マラソン札幌会場10キロ地点まで2019/12/08 01:33

◇スタート◇大通公園〜ススキノ◇札幌駅前通りを南へ向かう。両サイドは百貨店、複合商業ビル、ススキノ歓楽街の雑居ビルなどが続く。午前7時のスタートなら、国道36号を横切るススキノ交差点など辻々で一瞬、日差しを受けるが、大方、日陰を走る。中島公園に突き当たりクランクカープ。ここでも一瞬、日差しを受けるが、右折すると右にパークホテル、中島公園、左に豊平河川沿いのマンション群と日陰が続く。◇幌平橋◇約2.5km橋の手前で登り。渡って下る。アクセントになる。豊平川、貯木池などにつかわれていた中島公園、そして創成川などは札幌の歴史、開拓に欠かせない街を形作る重要なポイント。初代幌平橋は豊平村と中島公園を結ぶため民間の手で架けられたのだという。幌平橋を渡り豊平エリアに入っていくのは札幌で行うマラソンにおいては物語性を含んでいる。中の島通り商業ビル、科学大高校など建物が連なり、午前中であれば影の中を走ることになるだろう。◇唯一の登りらしい登り◇北海道科学大高校をすぎると約4キロ。ここで左折する。進行方向は東になるので正面から日差しを受けることになる。ここから約700メートル登り坂が続く。北海道マラソンのコースの中では唯一と言っていい「上り坂」。とはいえ各駅伝などで立体交差のコースなどを経験していれば大した坂ではない。次も左折なので経済コースを通りたいところだが、上りの得手、不得手などで走りのリズムがバラつきがあるのか、集団の外に出て、詰まらないようなポジションどりをする選手もいる。ドラマのロケ地にもなった「HTB旧社屋」が正面に見える◇5キロ地点◇坂を上り左折するとすぐに5キロ。平岸通。中央分離帯にリンゴの並木が続く。日差しを遮るほどではないが、この道も南北に伸びているので午前中の日差しはビルに遮られるだろう。平岸通は5キロ手前から約2.5キロ走るが、緩やかに下っている。夏場は風も追っているだろうからリラックスして気持ちよく走れてしまうだろう。◇2周目以降がどうなるかわからないが、同じルートで平岸通がコースなら2周目25キロ27キロあたりとなり、上り坂からこの緩やかな下りで大きく変化がおきるのではないか。ただし、2周目は通らない可能性がある。◇豊陵公園◇平岸通りは三叉路に突き当たる。正面は「豊陵公園」。右折、左折とカーブが続きアクセントになる。何周もここを通るのであれば豊陵公園にクレーンカメラなどを設置しても面白いと思う。逆に機材を入れずに一般の観客が公園に陣取って声援を送るというのも面白いかも。◇南7条大橋◇アップダウン少ないコースだが橋の前後では少しだけ上り、下りがある。豊陵公園の連続カーブをすぎると坂を上り豊平川をわたる。南7条大橋だ。背後から日差しを受ける。正面に札幌中心部のビル群を望む。テレビ塔なども見える。8キロ付近。◇北海道マラソンではこの付近のアクセントが個人的には良いなと思っていて、五輪はループで繰り返し走るのであればレース展開が動き出す要素も含んでいて、豊平川を挟んだエリアを使うのは面白いのだがと思っているが、2周目以降は約7キロとなると、通らないのかな、としたら残念だな・・・。◇創成川◇南7条大橋を渡ると少し降る。北海道マラソンでは創成トンネルに入る。これは札幌を東西に伸びる道路を止めない効果もある。オリンピンックでは地上をコースにしてはどうだろうか。観客は公園化されて創成川の辺りで日差しを避けながら選手を待つことができる。対向車線側だが二条市場(個別の商店の看板をどうするか?)とマラソン選手たちの絡みもあっていい。嘗て大友堀ともいわれ、札幌開拓に欠かせない創成川に沿って北上するとテレビ塔などをすぎてJR高架。この辺りが10キロ地点となる。勝手に考えた10キロ4周コースなら、北3条などで札幌駅前通りへというのも思い描いたのだが・・・。起承転結。物語を4部構成で想定するなら、10キロ地点はまだ序章。北海道コース紹介第1章はまずはここまで。◾️◾️◾️<追記・補足>12.19に決まった五輪コースはスタート後大通公園外周を約2周するパートが加わりました。前述のコース紹介に公園周回分の3.5km〜3.9km程が加わります。

マラソンの組み立て2019/12/02 15:30

野球で完投を目指す先発ピッチャーが3イニングずつを一つの単位として投球を組み立てるという話を聞いたことがある。また、ゴルフでスコアをまとめるのに3ホールごとに流れを作っていくといったことも。で、マラソンはどうだろう。◇2分割:前半後半、ハーフマラソン2本◇30キロ+12.195キロ◇35キロ+7.195キロ◇10キロ×4本+2.195キロ◇25キロ+17.195キロ(または16マイル+10.4マイル)◇5キロウォーミングアップ+30キロ走+5キロ+2.195キロ・・・1500(トラック3周+3/4)を走るときに。300+400+400+400の組み立てなのか、400+400+400+300なのかでレースが微妙に違う(スタートからの組み立てか、ゴールからの逆算かなどでも)。1000+500(うちラスト400、ラスト300、ラスト200、ラスト150など細分化)。100+惰性+ラスト1000〜ラスト2周〜残り600〜ラスト1周〜ラスト300〜ラスト200〜ラスト150〜直線〜必死。いろいろあるだろうけれど◇10代の頃、師事した先生は4分の3理論をよく口にしていた。練習やっていれば試合で4分の3地点まではやれる。勝敗の別れ目はそこからだと。100mでいえば75メートル。800m走ならラスト200。1500mならラスト1周。5千ならラスト3周。その理論で言えばマラソンは32キロ。◇ペースメーカーの存在で30キロ+12キロの傾向は強まっているのか。30キロ走った上で、12.195キロを33分30秒で走る力が求められているのかもしれない。▷7キロ6周のループコースなら35キロ+7キロという展開もあるのか。7.195キロを20分切るなどという光景が見られるかも。

マラソンコース考2019/12/02 01:34

WA(旧IAAF)などによる公認コースのルールを無視すれば、マラソンコースはワンウェイが本来のあるべき姿なのだと思う。「沿道を人で埋め尽くせ」などというのも、かならずしもそうでなくともよいと思っている。スタートくらいは出発を見送る人たちの賑わいは欲しいが、途中は、追い剥ぎがでかねないような人気(ひとけ)の少ない場所があってもいい。峠を越え、橋を渡り、村から村を通り過ぎて20数マイル、40キロを超える先に向かって競い合う。街道沿いに点在するオアシス、宿場町、駅、数キロごとに現れるそうしたエイド・ステーションでひととき歓声を浴び、あるいはその先の関門に向かうことを断念するかしないかの判断もあり、フィニッシュが近づくにつれ人も増え、最終的には祭典の主会場の都市(ポリス)の大観衆の前にゴールする・・・。IFの公認コースではないが伝統を貫くボストンはマラソンのあるべき姿を残しているし、オリンピックの中ではバルセロナ五輪のコースは印象的だった。30数キロ離れた港町をスタートし海岸沿いの道を片道コースで古都を目指す、市街地に入り、古いバルセロナ街を巡り、最後は丘の上のスタジアムにフィニッシュするというものだ。◇景観などもそれほど重要ではないとさえ思っている。これまでのオリンピックのマラソンで「景観」の印象はあったか・・・。北京の鳥の巣、ロンドンのバッキンガム宮殿などスタート・フィニッシュは流石にそうだったなぁとなるが、それこそバルセロの街やロンドンのビッグベンやアーケード内とかくらいかなぁ。シドニーのオペラハウスやリオのキリスト像など記憶に残っていない(個人差はあるだろうけれど)。むしろ、アンザックブリッヂ(シドニー)の登り、野口がスパートしたの下り坂(アテネ)など、景観ではなく登りや下りといったところ、何キロ地点には何があるといった目印の有無などではないだろうか。◇東京五輪の札幌移転にともなって新川通りが単調などと指摘されたが、周回コース、しかも4周も、5周も同じところをまわるループコースこそ単調と言わざるを得ない。気の遠くなるような辺鄙な荒野をも走り抜けてこそ都市に辿り着く高揚感が生まれるような気がする。◇一方で、五輪の運営を考えると給水ポイントは大会の係員ではなく各国の選手団スタッフがボトルなどを用意して割り当てられたブースで待機するなどの形式の可能性もある。エイドステーションの割り当てが5キロごとの場合、折り返しコースなら、行きと帰りで兼務で4箇所。10キロ4周なら2箇所へのスタッフを配置になる。2.5キロごとであればさらにその倍。世界陸連(WA)が6周だの7周だの言うのも選手ケアの面からも利点はあるとは思う。マラソンとしての面白みには疑問符はつくが、運営上のメリットを優先するのであれば、その主張もわからなくはないなとは思う。

5キロ通過タイム2019/09/12 23:58

数字に惑わされるな!東京の最初の5キロは男子14分20秒(女子16分10秒)でもハイペースではない。通過タイムは数字上の速さは無視していい。どう下ってきたかが重要。ブレーキをかけながら下るのは禁物だ。クラッチを切って惰性で降りたか、ギアをローにしてエンジンブレーキをかけながらきたか・・・。ブレーキかけちゃだめだ。エンジンブレーキは燃料を燃やしてしまい。フットブレーキはブレーキドラムが焼ける(疲労が蓄積される)。力も気持ちも使わずにウォームアップ気分であれば通過タイムは気にしない。★更に用心しなければならないのが5キロ通過後。スピード感覚を維持しようとしてはいけない。ここはゆっくりでいい。下ってきた勢い、調子にのってはだめ。▶︎5キロ14分30秒、10キロ30分30秒、15キロ46分30秒だと、2時間8分とか10分のペースにも見えるが実は2時間15分のスローペースなのだ。それでも疲労を感じて遅れる者がいるだろう。※終盤の登り35キロから40キロの5キロは16分00秒(女子18分30秒)でも遅くない。40秒から50秒下りは早まり、上りはかかる(1キロあたり8から10秒の増減)

MGCいよいよ次の日曜日2019/09/11 18:48

男女とも出場者の健闘を祈ります。■スタートラインに立つまでに取り組んできたこと、越えてきたことの数々、うまくいっていないこともあったはずですが、すでにみなさんはあるいみ勝者です。(大迫傑著「走って、悩んで、見つけたこと。」、岡田正裕氏が選手に贈った言葉などを引用しています)■自分が走るわけではないが、胸が締めつけらるような気持ちになっている。ファンとしてメディアの一員として少なからず日本マラソン界に関わってきた(勝手に思っている)者として歴史的な場面を見ることになるのだなという感慨も。■思いつくことをランダンムに・・・。序盤下るコースは難しい。最初のヤマは10キロ手前から15キロ。想定より早くバラけるかも。目抜き通りの高揚感は敵か味方か。24キロ芝公園と33キロの皇居前の折り返し。大河ドラマ「いだてん」内招致写真集「日本」二重橋。足にきている選手は折り返しをうまく回れない。折り返し地点や平和台の坂など福岡国際のレイアウトは参考になる?35キロで2分差ならひっくり返ることも。外苑西通り、絵画館北〜西での逆転も。足にきていたら登りだけではなく、下りも下れない。■高温・多湿レースは大逆転も逃げ切りもある。気温10度前後のレースでは「足が止まっても」なにかしら踏みとどまる手段があるが、高温レースでは対処のしようがない。男子でも5キロ17分、18分、あるいはもっと落ち込むことさえある。そこに上り坂があればもっと進まないし、上りだけではなく中央線を潜る前の下りも下れない(モンジュイックの丘で黄と森下を分けたのは登りではなく下り)。神宮プール前の登り坂、その先の絵画館外周に入るヘアピンカーブも高速では曲がれないだろう。元気のある選手との差は大きくでる。一方でオリンピックの野口、トメスク、ワンジル、北海道マラソンの高見沢ら中間点よりも早く、あるいはスタート直後から先頭を走り続けて逃げ切ることもある。気持ちよく行かせてしまう、追いかけるグループのペースに蓋をかぶせる現象が起きるなどが考えられる。そのペースにハマってしまって追い上げようにも動かないとか。■中間点以降に折り返しが2度あるのはレース展開に影響を及ぼすだろう。どちらの折り返しで、どうレースに動きがおきるかによっても様々なパターンが想定される。そこまで集団にいて遅れた者は苦しいだろうが、案外前も疲れている、そんなに開いていないぞ、追いつけるかもと息を吹き返すきっかけになるケースもないわけではない。またその逆も(これは追いつけないなど)。■カメラ台数などにもよるが皇居で先頭と後続選手のカットバック、相手を見るかなど・・・映し出してほしいな、とも