54歩の怪②福島の日本新2010/05/04 16:26

オフシーズンの肉体改造で、足の回転スピードを減速させずにストライドを伸ばす。100メートルで歩数が1歩減り、記録は0秒2程度短縮できるという仮説が現実のもとなることを4月29日の記録は実証したのか・・・。その視点から11秒21をマークした織田記念のレースを見直し、ある「驚き」を発見した。日本記録更新は歩数減少のためだと思い込んでいたが、29日のレースは減少どころか歩数は増えていた!のだ。■レースを見返したのは①2008年4月、11秒36の日本タイ記録をマークした織田記念。②③1日に2度日本記録を更新した2009年6月7日の布勢リレーカーニバルのスプリント記録会、11秒28の第1レースと11秒24の第2レース④11秒21の現日本記録をマークした先月29日の織田記念の4レース。■①②③のレースは歩数54歩丁度か、54歩目に決勝線を通過している。しかし、今年のレースはそれより多い55歩だった。記録短縮の要因は歩数減少だと思い込んでいただけにこの事実は驚きだった。■スイングスピードはどうか、終盤の20歩に要した所要時間は4つのレースすべて4秒09(誤差±0秒03、移動距離は未計測)と共通していた。レース前半とストライドの詳細は分析できていないが、レース終盤の20歩は今回、同じ所要時間で確実に長い移動距離を実現していると考えられる。にも関わらず歩数が増えている謎の答えはレース前半にあるはずだ。レース前半部に大きな変化があることは間違いない。ストライドは狭くなっている。そして足の運びはこれまでより速くなっている。■分析できていないのでここからは仮説になるが、新しいスタートと加速のスタイルを取り入れているのか、もしくは予選でスタートに違和感を感じていたようにまだスタートが上手くいっていないのかもしれないというものだ。もし、後者の本来のスタートでないまま日本記録を出したというのなら勿論、新スタイルの序盤を取り入れているのだとしたら、序盤の完成度の進展、もしくは修正点の改善によってまだまだ記録は伸びる。■レース構成で中間走以降の割合が増す200メートルで0秒1以上もの記録短縮を実現したことも理解できるし、スタートからトップスピードに乗るまでのレース立ち上がりの部分に大幅更新の余地がたっぷりあるのかもしれない。それにしてもスタートから加速していくパートでドンと抜けていく様子は現状でも図抜けているように感じるのだが・・・。そこにはまだ改善の余地が多く残されているというのであればこれは分析する面白さがタップリだ。大幅更新に夢が広がる。いったいどこまでの可能性を秘めているのだろうか・・・。

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