54歩の怪③福島の日本新2010/05/04 18:11

歩数が増えていても所要時間が短縮したのだからこれは必ずしも悪いことではない。スタート時、静止していた体を一瞬にして時速32キロ以上に加速するのだから、自動車のローギアのように、高い回転数とパワーが必要になる。パワー不足のケースでは加速のGに対して体が潰れた状況に陥ったり、足を前に出すスピードが落ちたりすることも考えられる。肉体改造によるパワーアップの効果は加速後の歩幅拡大以上に、レース前半部、特に立ち上がりのパートに出ていたのかもしれない。▼レース前半部で歩数が増えているのは必ずしも悪いことではない。一方で、ギアの回転数ではなく排気量アップなどエンジンそのもののパワーアップで速やかな加速を実現することも期待できるはず。歩数が増えたのは回転数のアップではあるが、歩幅が狭まっている。とはいえ、この歩幅は前半24歩の平均ストライドであって、検証サンプルとしてはアバウトすぎる。全くの見当違いかもしれないが、最初の1歩。2歩目から5歩目程度に違いがあったのではないだろうか。その最初の1歩。最初の数歩の状況が中間走などの最大ストライドに移行できるまでに影響を与えている可能性も考えられる。単にストライドだけの論点では最長ストライド走に移行するのが8歩なのか16歩目なのか。▼例えばスタート後の1歩目が大股になっているとしよう。その1歩だけを比較すと歩幅が稼げているが2歩目、3歩目への移行、体が起き上がり最大ストライドに移る動作に影響する。逆にその場で足踏みするような1、2歩目のスタートならば4、5歩めまでは歩幅が狭いだろうが加速力と最大歩幅への移行は早まるともいえるかもしれない。いずれにしてもスタート、前半部の回転数と歩幅がマッチングし、100メートルを53歩で走り切れば10秒台突入が実現するかもしれない。▼但し、この歩数の空想は結果から逆算した机上の遊興にすぎない。福島選手は感覚的にも優れたスプリンターでもある。結果から数値遊びをするのも楽しいが、数値外の夢を現実にする驚きに出会えるのを楽しみにしている。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
長野五輪(1998年)のスキージャンプ個人ラージで日本のメダル獲得数は?半角数字1文字で答えて!

コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://kondahomare.asablo.jp/blog/2010/05/04/5061687/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。