坂出(さかいで) ― 2010/06/03 23:12

ブログ更新をサポっている間にまた訃報が届きました。青木半治さんが5月30日に亡くなられたそうです。小掛さんといい、青木さんといい陸上界、スポーツ界の発展に尽くされた方々の相次ぐ訃報。なんとも悲しいお知らせです。◆Twitterでは散々つぶやいていましたが只今、四国は香川県に来ております。4日から6日まで丸亀で行われる陸上の日本選手権をこの目で見るためです。本来なら丸亀に滞在すべきところですが、どこのホテルもいっぱい!きょう(3日)は札幌で仕事もあり、移動途中の高松泊まりですが、明日からも丸亀ではなく、JRを使って「坂出」という町から通います。◆陸上少年だった私はこの「坂出」という町をこどもの頃から読み物を通じて知っていました。ここは塩田の町で塩田の仕事で足腰を鍛えられた人たちが日本長距離の歴史を作っていったという物語でした。確か丸亀ハーフマラソンでは「山田兼松」名で表彰が行われているはずですが、この山田兼松氏こそが坂出が生んだヒーローなのです。アムステルダム五輪マラソン4位、終盤までトップを独走し男子マラソンで最も金メダルに近づいた日本人ランナーと称されています。◆それにしても塩田の光景や広い砂地を走る塩田の仕事などは読み物を目にした当時でさえ昔の話でした。1世紀近くも前のことになりつつあるようです。あす、その町に行きます。日本選手権初日には男女の1万メートル決勝が行われます。■画像は讃岐うどん「ざるうどん」▼他にも書いてるブログなど⇒ http://kondahomare.asablo.jp/blog/ http://ameblo.jp/kita-fox-da/ http://anakonda.exblog.jp/ http://twilog.org/kita_fox_da
初めての試み/陸上日本選手権1日目 ― 2010/06/05 00:20
きょうのMVPは福士。きょう最良の話は北風の予選通過と笑顔。◆スポーツ観戦の楽しさは空想を巡らすこと。予測をして的中したり裏切られたり。現実の不思議を知る楽しさだ。きょう1つの(いや2つかもしれない)予想が外れた。福島選手が予選にも関わらず新記録を出すのではないかという浅はかな予想だ。予選にも関わらず記録ラッシュ!となれば初日から火が点きますよね。◆予想は外れたが新しい事実も知った。ワンデイイベントでは経験できないことを今回の日本選手権でチャレンジしているらしい。なんと強かなことか。◆その試みとは調整方法。福島選手は今までとは違う方法で試合に臨んだというのだ。通常は試合から逆算して数日前に「刺激」といわれる練習を行い、コンディションを完成させて試合に臨む。しかし、今回は刺激を入れていないというのだ。ミックスゾーンの短い時間には詳しく聞けなかったが、「今回、初めて刺激を入れず、(予選、準決勝という)レースを刺激に変えてベストの状態にしていく方法を試している」というようなコメントをしていた。競技者は試合で最高のパフォーマンスをするための調整方法を持っている。それを崩して試合に臨むのは勇気がいることだ。良かったときの過去のやり方を捨てられずルーティンにのみ拘り、形だけを繰り返して前に進めない、変れない者も多い。◆初日を終えて、福島選手は納得いっていない様子だった。それはそうだろう、想像だが、ビュンビュン走れて気分が乗っていくのが好きなはずだ。予選を終えてのコメントも「思ったより悪かった」「イメージより走れていない」というようなものだった。◆「あす、いい状態にしたい」と力を込めた。現実の不思議さを明日、知ることになると期待している。
大会記録に迫り2冠に前進/日本選手権2日目 ― 2010/06/05 23:03
きょうのMVPは福島千里で決まりだ。11秒30は日本人大会記録。日本選手権の女子100メートルの大会記録は外国人選手を招待していた頃にバハマのP・デービスがマークした11秒29。その大会記録に迫った。日本選手が日本選手権でマークしたベストタイムは去年福島が準決勝で記録した11秒32。次いで去年の優勝タイム、高橋萌木子の11秒34。外国人選手をオープン参加扱いしている現在の規定を考えれば、11秒30は大会新記録同等の価値がある。去年のアジア選手権の優勝タイムに匹敵する素晴らしい優勝記録だ。◆福島はチャンスを逃したという悔しさか、記録を期待する声に応えられなかったという申し訳なさか・・・。何より本人が「自分に期待しすぎてしまった」と。晴れやかな優勝者とは思えない神妙な感じを見せていた。もともと、今年の目標は11秒2台をコンスタントに出すこと。1台、0台に突き抜けるのはチャンスがあれば・・・というもののはずだった。100分の1だけ2台を逃したが、オールモスト目標クリアではないか。確かに1や0に行くチャンスだったかもしれないが、なによりナショナルチャンピオンになる、勝つことは重い。◆女子短距離はレベルアップし輝きを放っている。そのチャンピオンなのだ。高橋萌木子の戦い方も面白かった。北風が決勝の8人の中にいたのも感動的だった。◆きょう私は中村監督の予言を信じていた。「自己記録は出るでしょう」すなわち、日本記録誕生だ。記録誕生にはいろいろな兼ね合いがある。予選、準決勝、決勝と変化していく面白さがあった。たまたまきょうは実現しなかったが、既に次ぎのステージに上がっている確信を得た。「30(サンゼロ)でも良いと言ってくれる人がいたらうれしい・・・」と福島は言った。そして、きょうの結果で今回は記録はだめかなという失望の空気の中で実は明日の200は面白いかもしれませんよということも。◆大会記録はデービスの22秒73。日本選手大会記録は23秒00だ。日本記録は22秒89。初日の100と200は今季最悪という自己採点していたが、予選の記録は23秒66。◆女子100mHは午後4時35分、女子200mは午後5時40分▼http://twilog.org/kita_fox_da
丸亀に来てよかった/日本選手権閉幕 ― 2010/06/07 02:00
先ほどまで岡山市内の系列局で札幌に持ち帰る映像を編集していた。久しぶりの日本選手権。国内最高峰の試合に足を運ぶことができて本当に幸せ者だと思う。◆高松に1泊、坂出に2泊、そして岡山に1泊。岡山のホテルは新しくて快適、とてもきれい。部屋で過ごす時間が短いのが残念と思ってしまうほどだ。◆さて、日本選手権最終日、男子やり投の村上幸史選手が80メートル60で11連覇、世界選手権メダリストの貫禄、オーラがあった。女子走り幅跳びの枡見は地元香川出身だが、井村(イケクミ)に敗れ「3連覇させてもらうのは本当に難しいのだな」とインタビューに応えていた。女子100mHでは、その難しい3連覇を寺田明日香が達成。記録は予選の13秒10が最も良かったが、「常に(13秒)1台で走れているので」と12秒も近いという感じをつかんでいる様子。この日の午後はナゼか風向きが変わった。決勝は「向かい風でしたね」という記者の質問に苦笑。駅伝ファンには男子5000m松岡の好レースもうれしいことだろう。◆衝撃的な結末だったのが女子200メートル。集中して自分のレースを貫いた高橋萌木子が100分の1、福島を逆転した。福島は取材エリアで長い沈黙。「何と言ったら良いのか・・・」と話し始めたあとも言葉が続かなかった。「2つ勝てなくてとても残念、今は日本選手権が終わってホッとしている」。勝利や記録を期待される重圧について聞かれると「周りの期待に応えたいというのも目標の1つ」「誰かが悪いのではなく自分が悪い」と自身を責めた。
成功意欲と責任感 ― 2010/06/10 03:23
陸上の日本選手権が終わっても、ずっと今回のことを考えていた。このブログにもいろいろ書きとめようと思いながらも、まとまらず、書いては消し、書いては消し、という作業を繰り返している。■6月9日の北海道新聞夕刊に載っていたプロ野球解説者の白井一幸さん(日本ハム元ヘッドコーチ)の記事が目に留まった。「緊張感のコントロール」という見出しがついて、イチローのルーティンや深呼吸の効果を紹介しながら緊張を味方につける重要性を記述している。■特に目を引いたフレーズは「緊張感のコントロールは難しい」、そして「成功意欲の高さ」と「責任感の強さ」を緊張感が生まれる要因として上げている点だ。確かに責任も意欲もなければ緊張することはそれほどない。■日本選手権での福島選手には、ファンや周囲の期待に応えたい、女短を盛り上げたいという責任感があり、好成績への手応えを感じ、強い意欲で臨んでいたに違いない。それが試合になってみるとイメージとの乖離があった。緊張感が高まる中でいくつかの小さな「?」マークが不安に変わり、迷路に迷い込んでいったのではないのだろうか。そんな中での優勝と2位、もともと高橋萌木子選手も日本チャンピオンを争うに相応しい選手、最終日は心理的にも自己を追いつめ、レースに臨める状態ではなかったという。それでもあそこまでやれるのだから改めてレベルの高さを感じた。因みに今回の100mの歩数は予選51歩目。準決勝52歩目。決勝54歩目。
メンタルとフィジカル ― 2010/06/10 23:38
まじめさ、ひたむきさが災いした。自分を責め過ぎ、理想をもとめ追い込みすぎたのか。■ブログを何度も書き直した中で、書こうとしていたのはメンタルとフィジカルの関係。メンタルはフィジカルと無関係ではないと思っていることが上手く文章にあらわせない。精神面から崩れていったと見られる多く場合、体調面にも問題を抱えているケースが多いのではないかという仮説だ。体調とはケガや痛みなどとは限らない。今回考えたのがコンディショニング。特にピーキングについてだ。成功したのか、失敗したのか、本当に体調が悪かったのかどうかは分らないが、選手自身は「いつもと違う」「おかしい」と感じてしまった節がある。■おそらく感覚が研ぎすまされている選手が、理想を求めるあまり、僅かな感覚のズレさえ不調と感じてしまったのではないか。不安は焦りとなって過緊張を招き、思考から疲労が蓄積していく。動きもギゴチなくなり、そのことがまた緊張を呼ぶ。集中力を高めるのにもエネルギーの充実が不可欠だが、覇気が減衰していると集中ではなく神経質な状態(怯え)になりかねない。■4月下旬からの6週間の過ごし方は難易度が高かったと思う。まじめで全力を尽くすタイプの選手が、日本記録レベルのレースを繰り返し、ピークを維持、もしくは上昇させるのは大変難しい。
日本選手権開催中のつぶやき抜粋 ― 2010/06/10 23:38
■期間中の呟き抜粋を羅列する。▼瀬戸内気候、湿気が少なくカラリとしている…が、札幌生活約20年の身には暑い▼プレスルームなうきょうは民主党代表選中心。スポーツは淡々と取材を進める。▼日本選手権始まる、女子200メートル、1組は萌木子、2組福島無難にトップ通過4人が23秒台をマーク。#tfjapan▼福島千里23.66 高橋萌木子23.75 市川華菜23.75 和田麻希23.92 荒川24.02 渡辺24.03 #tfjapan▼きょうのMVPは福士加代子選手かな、結果的にペースダウンしたけどハイペースで突き進んだ。▼福島選手の速いワケではなく語り口が遅い理由につて考えている…思い当たる節がある。▼思慮深さ、発言の影響力や誰に話すべきかを慎重に考えているのではないかな、考えていないのではなく考えすぎている。▼新たな試み、意図的か、事情があってそうせざるをえなかったのか。▼寺田、快調に予選通過13秒09▼サブトラなう入念にアップ▼北風、決勝進出!!▼早狩さん、独走しています。#tfjapan▼女子100m福島11秒38 高橋萌木子11秒53 記録誕生の予感、一夜で0.2秒、2時間で0.15秒短縮可能か・・・#tfjapan▼このあと決勝種目が続く、好レースが増え、会場が盛り上がれば記録誕生に好影響を及ぼすだろう!▼早狩が大会5連覇#tfjapan▼室伏が登場してきた#tfjapan▼女子100m決勝、1を空け、2世古、3北風、4福島、5佐野、6高橋、7渡辺、8和田、9岡部、午後5時50分スタート。#tfjapan▼錯覚の妙、11秒30で優勝、2位も3台…これって日本一を決める戦いにふさわしくない?ちょっと前なら日本女子短距離!世界が見えた!位の勢いで伝えられたはず…そんなハイレベル試合を物足りなく感じさせるのは福島選手の凄さの証明でもある#tfjapan▼きょうのMVPは藤光、室伏、早狩、迷うがやはり福島かな。▼オレは30でも凄いと思っている、ナショナルチャンピオンでっせ▼コンサドーレはドロー、ファイターズは逆転1点差負け…ため息▼北海道ハイテクACの皆さん競技場に到着(除く200組)、きょうは女子100mHに寺田選手、女子200mに福島選手、そして男子100mに仁井選手!が登場します!!大会の注目は男子やり投の村上選手♪▼陸上の日本選手権はこれまで秋なら9月最終週、春なら6月最終週くらいの開催だった。今年は6月第1週で春シーズンが終わってしまう。春のサーキットからの間隔はどうなのだろ。このあとは欧州遠征か、早くも夏合宿?高校生の出場が少ないのも日程の関係かな?▼今年の日本選手権が課したものはピーキングか。▼国際GP大阪から4週間、神戸、織田あたりから2、3週間転戦する春のサーキットから一連の流れで闘うのは無理。レストを入れる、ミニキャンプをはるのも微妙。
目黒萌絵キャプテン! ― 2010/06/11 00:03
ネットニュースがカーリングの目黒萌絵選手の去就について報じている。正式には21日発表とある。目黒選手は北海道南富良野町出身、トリノ、バンクーバー2大会連続で冬のオリンピック代表。みちのく銀行所属でチーム青森のスキップ。■カーリングではキャプテンのことをスキップと呼び、多くの試合ではこのスキップの名前がそのままチーム名となる。従ってチーム青森はチームメグロだったのだ。スキップはチームの責任を全て負う。それだけにゲームを支配するかしないか、戦略、戦術の指揮、ラストストーンの重圧、そして、成功時の達成感などは何にも変え難いほどで、スキップこそカーリングの醍醐味だと言う人も多い。■カーリングに詳しい人から聞いた話によると、目黒選手は傑出した「ザ・スキップ」というべき選手なのだという。しかし、その競技キャリアは少し不運だったし、その実力、才能は意外に知られていない。■トリノ前、日本代表の若きスキップとして期待を集めていたのだが、ケガで戦線離脱。トリノ出場はなったが、小野寺、林らに重責を預ける形になった。リードとして出場したオリンピックもバンクーバーへの貴重な経験になるはずだった。スキップに復帰後、世界選手権4位など、実績をあげ、バンクーバー五輪前の国際試合では各国代表と互角以上の戦いを続けた。バンクーバーは大きなチャンスだった。夢ではなく現実味のあるチャンスだったが、結果的には惨敗だった。メディアには明るいキャラクターのマリリンこと本橋選手や新戦力の近江谷選手のことが話題にしやすかったが、力を結集して輝くネーミングと目黒が語った「クリスタルジャパン」の中心は目黒萌絵に他ならなかった。日本の女子カーリング史上最強の「チームメグロ」のスキップはアイスを去るのか。
森本稀哲選手ではありません! ― 2010/06/16 00:22
北海道日本ハムファイターズの背番号「1」と言えば森本稀哲選手ですが、ユニフォームの後ろ姿には「OKABE」の文字。6月13日の札幌ドーム、北海道日本ハム対中日で始球式を勤めたスキージャンプの岡部孝信選手です。小中学生の頃は内野手をやったこともあったそうですが、スゴく良い球を投げました。この日は岡部選手の奥さんやお子さんの他、雪印チームの人たちもスタンドから観戦したようです。ゲームはケッペル投手が完封、来日していた家族にお立ち台で手を振っていました。1週早い良い「父の日」という雰囲気でした。因にこの日のゲームまでの4日間は「おやじシリーズ」と銘打たれていましたが、岡部選手は「今年で40歳、おやじと言われても構いません、スポーツ界には40歳くらいになっても活躍している選手が大勢いる。おやじの星といわれるのも悪くない」と話していました。レラカムイの折茂選手、コンサドーレの中山選手、ファイターズの木田投手ら頼もしいアラフォー、オーバーフォティの活躍は励みになります。
体調があまり良くない ― 2010/06/19 17:09
ブログを更新していないのは少々体調が悪いからです。2010 FIFAワールドカップ 南アフリカ観戦による寝不足も影響していると思います。女子ゴルフの明治チョコレートカップまで3週間です。
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