坂野幸夫/ジャンプ雪印 ― 2011/03/10 21:22
蔵王国際ジャンプの成績を見ている。2回目、坂野幸夫は100メートルの大ジャン。飛距離だけみれば逆転しても良さそうなものだが、成績は7位。飛型点を見ると10点×3の30点。転倒か。故郷でのラストフライトが逆転優勝なら最高だったろうが、ランディングで足を取られたとはいえ100メートルの大ジャンプなら十分劇的ではないだろうか。■雪印のウェブサイトに「坂野幸夫選手引退のお知らせ」が掲載されている。坂野選手は2005年の宮様スキー大会ラージヒルのチャンピオン。コンチネンタルカップで表彰台に立ち、地元開催のワールドカップでもポイントを獲得している。日本を代表するメンバーにあと少しの位置でチャレンジを続けていた。■「毘」・・・今ではスキー板には(規定の範囲内で)所属チームや協賛・支援団体のステッカーを貼るのが定着しているが、以前は思い思いのサインや好きなキャラクター、シール状のお守りなど色々なものが貼られていた。山形出身のジャンプ選手の板には上杉謙信が信仰し、軍旗に記した毘沙門天の「毘」の文字が貼られていることが多かった。私の記憶に間違いがなければ米沢工高出身の坂野選手も一時期、上杉謙信神社の勝利のお守り「毘」のステッカーを貼っていたように思う。■1998年の長野五輪の頃、北海道はスキー王国と言われながら、全中やインターハイなどでたびたび優勝を本州勢に奪われた。長野、山形、岩手といった地域の選手の活躍が顕著になり、「毘」のステッカーはそんな本州勢成長の旗印でもあった。■和寒町出身の栗山友和さんと同期で雪印に入った坂野選手も本州出身者の期待の一人だった。端正なマスクは印象的で、中継アナウンスをしていて優勝争いを伝えたことも多い。今シーズンは家族がシャンツェで声援を送る姿を良く目にした。本州出身というだけではなく、2世選手でもあったと記憶する。あの小さなお子さんたちもジャンプをやるのだろうか。■今シーズンのジャンプも3月19日伊藤杯ナイターを残すのみとなった。
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