シンプルに ― 2011/01/23 20:50
トリノ五輪(2006年)日本代表の一戸剛選手(アシックス)。トリノ翌年の年度末に突然、所属先から引退を告げられ引退セレモニーは勿論、ファンや仲間に挨拶もできずにジャンプスーツを脱いだ。所属企業を変えて背広(スーツ)に着替えた営業マンが昨シーズン現役に復帰した。週末だけ千葉県の国体コーチを頼まれたが、コーチだけではなく、選手として出場してみては?ということで、自分で飛んでみることに。■飛べたんですって。しかも、優勝争いや開催国枠とはいえ国際大会の日本チームに選ばれてしまった。23日は世界選手権代表組もいるなか3位、湯本、栃本と並んで表彰台に立った。・・・なんで?ジャンプってそんなに簡単なの?いいえ、そんなワケないですよ。そこにはオリンピック代表をつかみ取っただけの努力の「貯金」があったからなのだが、空飛ぶ営業マンが口にした言葉は「シンプル」。■ジャンプ技術も、考え方もシンプルにすることを心がけていると話す。大学生の指導をしているが「難しく考えすぎている」というのだ。「できることをやるだけ、どうなるか分からない先のことをあれやこれや考えていてもしかたない」と冷静にみている。■日替わりでヒーローが登場しないとね。僕じゃなくて。若い選手が出てこないとね。良い選手はいるんだけどね。代表がいるから今日はダメかなとか消極的になっているのかな。諦めてしまうのはもったいない。気持ちでは負けていない、そのメンタルも好成績の要因のようだ。
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