釜山テグ往来日記③ ― 2011/09/04 22:52
KTXに乗るのもこれが最後か。淋しさと次なる物語への期待が交錯する。閉会式の途中でスタジアムを後にし、シャトルバス、そして釜山行きへと乗り継ぐ。韓国にいる間に月も変わり、総理も変わり、内閣も変わった。帰国したら時代の流れについて行けるかな?■きょうも有意義な1日だった。朝は男子マラソン。周回コースを複数箇所移動しながら沿道で観戦。日本コーチ陣とも一緒になり、中身の濃い観戦になった。■過酷なレースだった。個人では圧倒的にやらた感じでもチームなら報われることもあるという感じを受けた。銅かなと思っていたら銀だった。5人が表彰台に立ったメダルセレモニーも晴れやかだった。確実に「個人」でも多くのものに打ち勝ち掴んだものだ。特に公務員の川内やこれまでメディアにあまり扱われてこなかった堀端、中本といった、どちらかというと派手さのない選手が辛抱して引き寄せた団体銀メダル。心から拍手を送りたい。■夜のリレーはチームの力に期待を寄せたが、そう簡単ではないという現実。チーム力、技術の向上は勿論だが、圧倒的な「個」の力量アップが大前提だという当たり前のことを教えてもらった。
釜山テグ往来日記② ― 2011/09/03 23:20

次がありました。表紙のジンクスは遂に破れました。8日目は女子100mハードルのSピアソン(オーストラリア)が大会記録で見事に金メダルを獲得しました。女子走高跳びのブラシッチじゃなくてよかったです(良い戦いでしたが、ジンクスが続いてしまうところでした)。■ボルトのスタート前のジェスチャー、「しー」とやって両手を下に下げる仕草。会場に行くと分かるのですが、トラック競技のスタート前、スクリーンに大会マスコットキャラクターの「サルビ」が登場して、お静かにという映像が流れるのです。ボルトはその映像に合わせて自身もジェスチャーをしてみせたのです。■今夜のイベントで特に記しておきたいことがあります。ホイールチェア(車イス)競技が行われ、しかも女子800mでは日本の土田和歌子選手が銀メダルを獲得したのです!!陸上の世界選手権とは違うカテゴリーなのかもしれませんが、素晴らしいことです。■4日はいよいよ男子マラソン、そして男女の400メートルリレーがあります。テグ最終日、最後の応援、頑張ります。女子リレーでは北海道ハイテクACの畑さんが書いた福島千里選手の応援旗を持って声援を送る予定です。
印象的な女子3選手 ― 2011/09/03 13:36
①ファビアナ・ムレルFabiana Murer 16 March 1981 BRA 女子棒高跳び優勝。②イリヤ・ザリポワYuliya Zaripova 26 April 1986 RUS 女子3000mSC優勝。今季世界最高③ハンナ・イングランドHannah England 06 March 1987 GBR 女子1500m2位。▶①と③はオリンピック開催都市のある国の選手、ムレルはロンドン、リオと期待を集め続けるだろう。イバラの道だ。イングランドはアフリカ勢表彰台なし(アメリカ・イギリス・スペイン)の女子1500メートルで。名前がイングランドというのもおもしろい。韓国では「1番」のことを「ハナ」と言うので「イギリス1番!」てこと。▶実はザリポワのレースに衝撃を受けた。先頭を走り続け、1000mも2000mもラップを奪う(3:00.70 6:04.36)、障害があってもフラットレース並みのペースで突き進み、ケニアお家芸の障害レースを力でねじ伏せた。
Daily Programme表紙 ― 2011/09/02 23:46
Day1:スティーブン・フッカー(オーストラリア)男子棒高跳び。北京五輪金、2009世界選手権優勝。予選5m50を3回失敗、記録なしで大会を終える。▶Day2:ベルリン大会男子100mのスタートシーン。中心にはウサイン・ボルト。テグ大会100m決勝ではボルトがフライング。▶Day3:ダイロン・ロブレス(キューバ)男子110mハードル。1着入線したが、劉翔を妨害したとして失格。▶Day4:エレーナ・イシンバエワ(ロシア)女子棒高跳び。4m65成功のあとパス。4m75の1回目失敗後、パス。4m80で形勢逆転を狙ったが2度失敗。6位に終わる。▶Day6:ヤルヘリス・サビネ(キューバ)女子三段跳び。北京五輪金メダリスト。6位。1回目14m43、2回目、3回目ファウル、競技中のケガで担架で運ばれていった。▶Day7:アリソン・フェリックスとカーメリタ・ジーター(ともにアメリカ)。■もっともDay5の表紙だったオルガ・カニスキナ(ロシア)は女子20キロ競歩で金メダルを獲得している。
高い山を登れ ― 2011/09/02 22:40
世界の頂きは何と高くて険しいことか。世界選手権を直に観戦して感想は強まるばかり。頂点を目指す挑戦者にとっても、この先に踏み込むのは並大抵でないと感じているかもしれない。しかし、この険しさを知りえたのは限られた者だけなのだ。山登りに例えるなら山頂に近付いてきているからこそ感じるもの。ここまで登ってきた者、岩に指をかけ、手足を踏ん張り、アイスフォールや氷河の割れ目を勇気をもって越えて来た者だから知ることができたのではないか。■3年前の北京では、やっと登山口に立ったばかりだった。その山の雄大さに圧倒されて終わってしまった。あれから1歩1歩、進んできた、植物ももはや高木はなく、やがて低木も絶える。登山道さえなく石と岩。斜面もこう配を増す。頂きが近付けば近付くほど、酸素は薄く、ここまで力を尽くして登ってきて、さらに目の前に聳える道なき行く先の険しさに途方に暮れそうになるかもしれない・・・。■険しい山ほど挑みがいがあるという。麓から双眼鏡で眺めるているお気楽者だが強く念じることだけはできる。その険しい道のりに幸あれと。北海道から世界の頂きに挑む姿に応援を続けたい。敬意を持って・・・。
釜山テグ往来日記 ― 2011/09/02 22:26
韓国滞在5日目。釜山に泊まりテグで陸上観戦。KTXにお世話になっている。往来日記と銘打ったがもう帰国する日の方が近い。次はあるのかな・・・。■さて、表紙のジンクスとはデイリープログラムの表紙になった選手がことごとく敗れているというもの。きのうのブログに書いたように、大会7日目のデイリープログラムの表紙は女子200メートルの選手だった。結果から言えば、ジンクスは破られず・・・。ご丁寧に、トリミングしてフェリックとジーターの2人を表紙にしていた。優勝はベロニカ・キャンベル・ブラウンだった。オリンピックゴールドメダリストが世界選手権でもチャンピオンになった。■女子200mの決勝に進出した8人はアメリカ3人、ジャマイカ3人。あとはロシアとバハマ・・・。女子短距離ではアメリカ、ジャマイカ以外からファイナルの扉をこじ開けるのは並大抵のことではない。■今回のテグ観戦は地元・北海道の選手に声援を送るため。福島千里選手の2種目準決勝進出の快挙に興奮した。その一方で世界の強さを改めて思い知らされた感じがする。
早くも夢の対決 ― 2011/09/01 23:19
陸上の世界選手権で福島千里選手が100も200も準決勝に進出した。快挙だ。だが、しかし、その上をいく奴らって、何者よ!?。体型、体質などアメリカ人を含むアフリカ系やカリブの人たちはともかく、欧州の連中もかなりキテいる。予選、準決勝でも22秒台は当たり前。中長距離でもイギリス、アメリカ、ロシアなどが絶対と思い込んでいたアフリカの牙城を崩している。アジアのみ沈んでいる感じだ。ホストエリアなのに大丈夫か・・・。■さて、その福島選手が進出した女子200メートル準決勝。3組で五輪チャンピオン、今大会でも女子100でメダルを取ったベロニカ・キャンベル・ブラウン(ジャマイカ)と世界選手権ディフェンディングチャンピオン、今回は400メートル出場も注目された(銀メダルを獲得)アリソン・フェリックス(アメリカ)が同組で走った。準決勝はキャンベルが先着。果たして決勝では誰が栄冠を手にするのか、100を制したジータ(ジェッタとも)も2冠がかかる。明日のデイリープログラムの表紙は女子200の選手だろうが、誰がなってもジンクス破りにも期待したい。
札幌SEOULテグ釜山 ― 2011/08/30 14:14
釜山市内の地下鉄駅で7日間チケットを買おうと思ったが、自動券売機にそのボタンがない。無人化が進む韓国の地下鉄。係員とインターホンで話す勇気がなく、地下鉄カードか、普通の切符か迷ったあげく、1100ウォンの1区間券を買った。券売機の前で2、30分はいただろうか。ちょっと滅入った。■きのう(29日)は韓国・テグで陸上の世界選手権を観戦した。福島千里が準決勝を走り、室伏広治が金メダルを獲得した。■慌ただしいスケジュールだった。28日に2011北海道マラソンの中継を終えて(マラソンのことは改めて書きます)、翌朝(29日)、新千歳空港から韓国ソウル仁川空港へ。空港からは空港鉄道、韓国版の新幹線KTXへと乗り換え東テグへ。駅からはシャトルバスに乗る。夕方からの世陸3日目のイブニングイベントに間に合う。ただ、テグ市内の宿泊施設に泊まれる訳も無く夜は宿泊地の釜山へ移動した。■韓国行きは決めていたことだったが、福島千里選手が28日に準決勝進出を決めてくれたお陰で単なる韓国旅行から歴史の目撃者となれた。79年ぶり、日本女子が準決勝を走る姿をみることができた。ただ、女子の決勝を見たら少し滅入った。「こいつら凄すぎるわ」と。福島選手はその凄すぎる領域に挑んでいるのだなとリスペクトも感じつつ。■千里の道も一歩からである。
濃厚な1週間 ― 2011/08/27 02:15
26日は北海道マラソンの記者会見があった。会見に出席した男子、サイラス・ジュイ、清水将也、小林誠治。女子、渋井陽子、嶋原清子、土佐礼子、原裕美子の6選手の他にも選手取材を行った。■樋口紀子選手にロンドンオリンピックについて聞くと「明日、決まるかもしれませんよね」と。世界選手権が開幕するが、27日午前中には女子マラソンがおこなわれる。ロンドン五輪内定第1号が誕生するかも。私たちも「そうですよね、でも代表枠全部埋まってしまうわけじゃないからね」と。■世界選手権では女子短距離の福島千里選手の様子も気になる。陸上ファンとしては「こい〜」1週間がスタートする。▶▷▶▷▶▷北の大地に四半世紀2011北海道マラソン8月28日◁◀◁◀◁◀
前哨戦はまずまず、でも・・・ ― 2011/07/25 01:56
世界陸上選手権のマラソン代表、川内優輝選手が士別ハーフマラソンで納得の走り。隠岐では熱中症で途中棄権、札幌国際ハーフマラソンも後半落ち込んだ。今回はメダルは逃したものの4位入賞を果たす。落ち込みも少なかった。タイムは1時間6分24秒。給水や遮光帽子など暑さ対策も進んでいる。■士別ハーフは日差しが強く、長い直線の多い周回コース。下見はしていなが資料などで知るテグのコースの「リハーサルに向いている」と前哨戦と位置づけた。ところが、このレースの前に思わぬ戦いが待っていた。士別市内に宿が取れず旭川に泊まったのだが、朝、列車に乗り遅れた。次の時刻を聞くと2時間ないという。スタートに間に合わない。あわててタクシーで駆けつけることにしたのだが、大きな出費となった。でもこの日のレースは「出費したかいのあるレース」だったと内容に満足気だった。■来週は釧路で30キロのレースに出場する。■優勝は野宮章弘(トヨタ自動車)選手でタイムは1時間5分9秒。
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